「お門違い」という言葉には、「目当てをまちがえること・見当ちがい」という意味があります。
目を付けるところを間違えている状況のときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「お門違い」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
お門違いの意味は『目当てをまちがえること・見当ちがい』
お門違いの読み方は「おかどちがい」です。
「門」は、小学2年生、「違」は中学1年生で習う漢字で、
『お門違い』には
- 訪問すべき家をまちがえること
- 目当てをまちがえること
- 見当ちがい
などの意味があります。
「お門違い」の正しい使い方を例文で紹介!
「お門違い」は、目をつけるところを間違えている状況を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
担当者ではない彼に不満をいうのはお門違いです。
例文②
自分が間違えているのに、私を責めるのはお門違いだ。
例文③
代表にそんなお願いをするなんて、お門違いも甚だしい。
例文④
専務へ報告するのはお門違いかもしれませんが、一応報告します。
例文⑤
貴社にお願いするのはお門違いかもしれませんが、この件についてご検討いただけたら幸いです。
【お門違いを使う時の注意点】
「お門違い」は目を付けるところを間違えているという意味です。
ビジネスシーンや目上の人に使う際、「それはお門違いです」という使い方は間違いを面と向かって指摘することになってしまい発言が失礼にあたる可能性もあります。
なので、「自分の発言が間違っているかもしれませんが…」という意味で
「お門違いかもしれませんが…」と謙虚なニュアンスで使うと良いでしょう。
「お門違い」の類義語・言い換え5選
『お門違い』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 筋違い
- 見当違い
- 場違い
- 畑違い
- 齟齬
類義語①筋違いの意味
- ある物に対して斜めの方向に位置すること。すじかい。
- 道理にはずれた言動をするさま。
- 見当違い。おかど違い。
- 急激に無理な動きをして筋肉を痛めること。すじちがえ。
引用:goo辞書
そのことについて親に言い返すのは筋違いです。
類義語②見当違いの意味
- 推測や判断を誤ること。また、そのさま。
- 方向を誤ること。また、そのさま。
引用:goo辞書
楽勝という考えは見当違いもいいところで、かなり難しい試験でした。
類義語③場違いの意味
- その場にふさわしくないこと。また、そのさま。
- 本場の産でないこと。また、そのさまや、そのもの。
引用:weblio辞書
私服でOKと言われジーンズで参加したら、思いっきり場違いでした。
類義語④畑違いの意味
- 専門とする分野・領域が異なること。
- 兄弟姉妹の中で、母親が異なること。→種違い
引用:weblio辞書
営業部の彼は、畑違いの経理の仕事を頼まれていました。
類義語⑤齟齬の意味
部長と課長の意見に齟齬が生じて、うまく仕事が進まない状況です。
「お門違い」と「筋違い」の違いは?
「お門違い」と「筋違い」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「お門違い」には目当てをまちがえることという意味がありますが、
それに対し「筋違い」には、道理にはずれた言動をするさまという意味があります。
「お門違い」は目をつけるところを間違えていることを表す言葉で、「筋違い」は道理から外れていることを表す時に使われます。
発言する状況や態度を間違えている場面では「お門違い」を、
発言や態度が道理から外れている場面では「筋違い」を使うようにしましょう。
「お門違い」は英語で『go to the wrong place』
お門違いは英語の『go to the wrong place』に言い換えることができます。
英語の『go to the wrong place』には
- お門違い
という意味があります。
「お門違い」の対義語・反対語はありません
お門違いの対義語は、ありません。