「愚直」という言葉には、「実直で一本気であること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「愚直」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「愚直」の意味は『実直で一本気であること』
愚直の読み方は「ぐちょく」です。
明確な語源や由来はありませんが、「愚」と「直」のそれぞれの意味は、
- 「愚」は、おろかであること
- 「直」は、まっすぐ
この2つが合わさってできた言葉です。
『愚直』には
- 「愚か」と評したくなるほどに実直で一本気である、そのような姿勢で物事に取り組む、という意味
などの意味があります。
「愚直」の正しい使い方を例文で紹介!
「愚直」は、実直で一本気であることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は愚直に努力を重ねて成果を出した。
例文②

愚直に課題へ取り組む姿が印象的だった。
例文③

愚直な営業スタイルが社内で評判だ。
例文④

愚直に信念を貫く人ほど強い。
例文⑤

結果よりも愚直に挑戦する姿勢を評価したい。
【愚直を使う時の注意点】
「愚直」はかつて、融通がきかないというネガティブなニュアンスで使われることが多かったですが、現在では、誠実にコツコツ努力するというポジティブな意味で用いられることが多いです。
使う際は、文脈や場面に応じて意味を正しく理解するようにしましょう。
「愚直」の類義語・言い換え4選
『愚直』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 誠実
- 実直
- 真面目
- 一本気
類義語①誠実の意味
私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に対すること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

誠実な対応が信頼を生む。
類義語②実直の意味
誠実でかげひなたのないこと。また、そのさま。律儀。実体(じってい)。
引用:Weblio辞書

彼は実直な性格で、嘘をつくことはない。
類義語③真面目の意味
真心のあること。誠実であること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

真面目に働く姿が評価される。
類義語④一本気の意味
物事をいちずに思いこむ性質であること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

一本気な努力が結果につながった。

「愚直」と「実直」の違いは?
「愚直」と「実直」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「愚直」には実直で一本気であることという意味がありますが、
それに対し「実直」には、誠実でかげひなたのないことという意味があります。
どちらも誠実な様子を表す言葉ですが、「愚直」はひたむきで頑固な誠実さ、「実直」は穏やかで誠実な真面目さという意味合いで用いられます。
また、「愚直」には、不器用でもまっすぐに物事に取り組む様子から、少し堅くて融通がきかないという意味合いで使われる場合がありますが、「実直」にはそのようなニュアンスは含まれません。
「愚直」は英語で『simple honesty』
愚直は英語の『simple honesty』に言い換えることができます。
英語の『simple honesty』には
- 愚直、愚直
という意味があります。
「愚直」の対義語・反対語は『狡猾』
愚直の対義語は、『狡猾』になります。
狡猾には
- ずるく悪賢いこと
などの意味があり、ずるく悪賢いことを表す際に用いられます。

彼は狡猾な人なので、気を付けてください。
実直で一本気であることという意味の「愚直」に対して、ずるく悪賢いことという意味の「狡猾」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
