「生え抜き」という言葉には、「初めからそこに所属して今日に至っていること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「生え抜き」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「生え抜き」の意味は『初めからそこに所属して今日に至っていること』
生え抜きの読み方は「はえぬき」です。
語源は、「生える」と「抜く」という言葉の組み合わせです。
植物が途中で抜かれることなくそのまま育つ様子から転じて途中で他から入ってくることなく、同じ組織や場所で育った人を指す意味で使われるようになりました。
『生え抜き』には
- その土地に生まれ、そこでずっと育つこと
- 生っ粋
- 初めからそこに所属して今日に至っていること
などの意味があります。
「生え抜き」の正しい使い方を例文で紹介!
「生え抜き」は、その土地に生まれ、そこでずっと育っていることや、初めからそこに所属していることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼はこの会社の生え抜きで、リーダーとして信頼されている。
例文②
B男このバンドの生え抜きメンバーは、ファンからも愛されている。
例文③
C子生え抜きの先輩が、後輩を優しく指導した。
例文④
B子生え抜きだからこそ、この地域への思いが深い。
例文⑤
C男彼女は生え抜きの編集者として認められた。
【生え抜きを使う時の注意点】
「生え抜き」は、同じ組織や環境で最初から育ってきた人を評価する際に使われる言葉です。
肯定的な意味の言葉ですが、外部出身者を軽視しているように受け取られる場合があるため、時と場合に応じて使うようにしましょう。
「生え抜き」の類義語・言い換え4選
『生え抜き』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 叩き上げ
- プロパー
- 生粋
- 筋金入り
類義語①叩き上げの意味
下積みから苦労して一人前になること。また、その人。
引用:Weblio辞書
B子彼は現場経験を積み重ねてきた叩き上げの社員だ。
類義語②プロパーの意味
適切である、正しい、ふさわしい、適正な、本来の、などの意味を持つ。
引用:Weblio辞書
A子プロパーならではの社内事情への理解が強みだ。
類義語③生粋の意味
純粋で混ざり気のないこと。主に出自などについて言う。生っ粋。
引用:Weblio辞書
B男地元で育った生粋の関西人だ。
類義語④筋金入りの意味
筋金がはいっていること。転じて、身体や思想などが十分に鍛えられていて強固なこと。
引用:Weblio辞書
B子彼は筋金入りのファンとして知られている。

「生え抜き」と「叩き上げ」の違いは?
「生え抜き」と「叩き上げ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「生え抜き」には初めからそこに所属して今日に至っていることという意味がありますが、
それに対し「叩き上げ」には、下積みから苦労して一人前になることという意味があります。
「生え抜き」は、最初から同じ組織に所属し、その中で育ってきた人を指す言葉ですが、「叩き上げ」は、下積みや現場経験を重ね、苦労を経て実力を身につけた人を表します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「生え抜き」は英語で『trueborn』
生え抜きは英語の『trueborn』に言い換えることができます。
英語の『trueborn』には
- 生まれの正しい
- きっすいの
という意味があります。
「生え抜き」の対義語・反対語は『中途採用』
生え抜きの対義語は、『中途採用』になります。
中途採用には
- 新卒採用以外で人材をすること
などの意味があり、新卒採用以外で人材をすることを表す際に用いられます。
B男中途採用で入社した社員が、今期は活躍している。
初めからそこに所属して今日に至っていることという意味の「生え抜き」に対して、新卒採用以外で人材をすることという意味の「中途採用」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


