「拝謁」という言葉には、「身分の高い人に面会することをへりくだっていう語」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「拝謁」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「拝謁」の意味は『身分の高い人に面会することをへりくだっていう語』
拝謁の読み方は「はいえつ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「拝」と「謁」のそれぞれの意味は、
- 「拝」は、うやまってお目にかかること
- 「謁」は、目上の人に会うこと
この2つが合わさってできた言葉です。
『拝謁』には
- 身分の高い人に面会することをへりくだっていう語
などの意味があります。
「拝謁」の正しい使い方を例文で紹介!
「拝謁」は、身分の高い人に面会することをへりくだっていう際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

祖父は文化功労者として天皇陛下に拝謁した。
例文②

拝謁の場では、緊張のあまり言葉が出なかった。
例文③

外国の要人が、両陛下に拝謁した。
例文④

長年の功績により、天皇への拝謁の機会が与えられた。
例文⑤

天皇に拝謁することができるなんて夢みたい!
【拝謁を使う時の注意点】
「拝謁」は、主に天皇や高貴な方に謹んでお目にかかる際に使われ、格式の高い場面で用いられる言葉です。
悪い意味ではなく、非常に丁寧で敬意を込めた表現ですが、日常会話よりも公式な文章や儀礼的な状況に限定されますので注意して使いましょう。
「拝謁」の類義語・言い換え3選
『拝謁』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 謁見
- 拝顔
- お目通り
類義語①謁見の意味
貴人または目上の人に会うこと。
引用:Weblio辞書

国王への謁見を許された。
類義語②拝顔の意味
人に会うことをへりくだっていう語。お目にかかること。拝眉。
引用:Weblio辞書

お元気な様子を拝顔できて光栄です。
類義語③お目通りの意味
「目通り」の丁寧語表現。「目通り」とは、身分の高い人物に拝謁すること。または、目の高さの位置。
引用:Weblio辞書

陛下にお目通りがかなうとは、最大の喜びです。

「拝謁」と「謁見」の違いは?
「拝謁」と「謁見」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「拝謁」には身分の高い人に面会することをへりくだっていう語という意味がありますが、
それに対し「謁見」には、貴人または目上の人に会うことという意味があります。
どちらも高貴な人物に会うことを表しますが、「拝謁」は「謁見」よりも丁寧で謙譲の意味合いが強く、主に自分が相手に敬意を表す時に使います。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「拝謁」は英語で『audience』
拝謁は英語の『audience』に言い換えることができます。
英語の『audience』には
- 視聴者
- 公式会見
- 謁見
などという意味があります。
「拝謁」の対義語・反対語は『引見』
拝謁の対義語は、『引見』になります。
引見には
- 地位の高い人が、人を呼び入れて対面すること
などの意味があり、地位の高い人が、人を呼び入れて対面することを表す際に用いられます。

大名は将軍の引見を受けた。
身分の高い人に面会することをへりくだっていう「拝謁」に対して、地位の高い人が、人を呼び入れて対面することという意味の「引見」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
