「花を持たせる」という言葉には、「人に名誉を譲る」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「花を持たせる」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「花を持たせる」の意味は『人に名誉を譲る』
花を持たせるの読み方は「はなをもたせる」です。
語源は諸説ありますが、日本古来の文学的な遊びである「連句」だと言われています。
先に一人が詠んだ「五・七・五」の句に、下の句となる「七・七」をもう一人が返すのが「連句」です。
連句をする際には、その場にいる人の中で一番位の高い人が「花」を題材にした句を詠みます。
この花の句を相手に譲るということから、「花を持たせる」という言葉ができたと言われています。
『花を持たせる』には
- 人に名誉を譲る
- その人を立てて功を譲る
などの意味があります。
「花を持たせる」の正しい使い方を例文で紹介!
「花を持たせる」は、人に名誉を譲ることや、その人を立てて功を譲ることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
大御所に花を持たせる演出だろう。
例文②
今回は、花を持たせてもらっただけですよ。
例文③
最後の試合だし、3年生に花を持たせよう。
例文④
ここは、山田に花を持たせるのが良さそうだ。
例文⑤
最後くらい花を持たせてくださいよ。
【花を持たせるを使う時の注意点】
「花を持たせる」は、相手を喜ばせるために名誉を譲ることを意味しています。
相手の立場を優先させるというニュアンスで使われるため、目上の人にも使うことができる表現ですが、「顔を立ててやってやった」という雰囲気で使うと、恩着せがましいと受け取られる場合もあるため、時と場合に応じて使いましょう。
「花を持たせる」の類義語・言い換え3選
『花を持たせる』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 譲る
- 顔を立てる
- 引き立てる
類義語①譲るの意味
自分を後にし他人を先にする。
引用:goo辞書
今回のチームリーダーは中島くんに譲ります。
類義語②顔を立てるの意味
面目が保たれるようにする。体面が傷つかないようにする。
引用:goo辞書
彼はいつも部長の顔を立てつつも、自分の手柄にするのが上手い。
類義語③引き立てるの意味
ひいきにして力添えする。特に目をかける。
引用:goo辞書
彼は、いつも後輩を引き立てる声かけをしている。
「花を持たせる」は英語で『give the credit to』
花を持たせるは英語の『give the credit to』に言い換えることができます。
英語の『give the credit to』には
- (人)に称賛を送る
- (人)に花を持たせる
という意味があります。
「花を持たせる」の対義語・反対語はありません
花を持たせるの対義語は、ありません。