「反駁」という言葉には、「他人の主張や批判に対して論じ返すこと」という意味があります。
相手の意見をはね返すことを表す際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「反駁」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「反駁」の意味は『他人の主張や批判に対して論じ返すこと』
反駁の読み方は「はんばく」です。
明確な語源や由来はありませんが、「反」と「駁」のそれぞれの意味は、
- 「反」は、逆らうこと
- 「駁」は、しりぞける・否定する
この2つが合わさってできた言葉です。
『反駁』には
- 他人の主張や批判に対して論じ返すこと
- 反論
などの意味があります。
「反駁」の正しい使い方を例文で紹介!
「反駁」は、他人の主張や批判に対して論じ返すことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は、その会議で反駁を重ねた。
例文②

彼女の提案は、反駁の余地がないほど完璧だった。
例文③

彼は誰に対しても反駁するタイプだ。
例文④

彼女の反駁は、周囲を納得させた。
例文⑤

上司に対して反駁するなんて、僕にはできないよ。
【反駁を使う時の注意点】
「反駁」は、論文や会議などフォーマルな場面で使う改まった言葉です。
感情的ではなく、論理的に相手の主張を論破する行為を表すというニュアンスで使われます。
「反駁」の類義語・言い換え5選
『反駁』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 反論
- 異論
- 抗弁
- 批判
- 反対
類義語①反論の意味
相手の論や批判に反対の意見を述べること。また、その議論。
引用:Weblio辞書

彼の意見に対して、私は反論した。
類義語②異論の意味
他と違った意見や議論。異議。
引用:Weblio辞書

その計画に異論を唱える人も少なくなかった。
類義語③抗弁の意味
相手の主張に対して、自己の立場を堅持して反論すること。
引用:Weblio辞書

彼の抗弁の内容は非常に論理的だった。
類義語④批判の意味
人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。
引用:Weblio辞書

頭ごなしに意見を批判するのはよくない。
類義語⑤反対の意味
ある意見などに対して逆らい、同意しないこと。否定的であること。
引用:Weblio辞書

僕はその意見には反対です。

「反駁」と「反論」の違いは?
「反駁」と「反論」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「反駁」には他人の主張や批判に対して論じ返すことという意味がありますが、
それに対し「反論」には、相手の論や批判に反対の意見を述べることという意味があります。
「反駁」は、論理で相手を打ち破るという強い否定や攻撃的なニュアンスの言葉ですが、「反論」は、反対意見を述べるときに広く使える一般的な表現です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「反駁」は英語で『rebuttal』
反駁は英語の『rebuttal』に言い換えることができます。
英語の『rebuttal』には
- 反証
- 反駁
という意味があります。
「反駁」の対義語・反対語は『賛成』
反駁の対義語は、『賛成』になります。
賛成には
- 人の意見や行動をよいと認めて、それに同意すること
などの意味があり、人の意見や行動をよいと認めて、それに同意することを表す際に用いられます。

その案に賛成です。
他人の主張や批判に対して論じ返すことという意味の「反駁」に対して、人の意見や行動をよいと認めて、それに同意することという意味の「賛成」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
