「昼行灯」という言葉には、「ぼんやりして役に立たない人」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「昼行灯」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「昼行灯」の意味は『ぼんやりして役に立たない人』
昼行灯の読み方は「ひるあんどん」です。
語源は、昼間に灯りがついている行灯です。
昼間は明るいため、行灯の灯りはぼんやりして目立たず、存在感が薄くなります。
このことから、「存在はあるが役に立たない人」という意味で使われるようになりました。
『昼行灯』には
- 昼間に点灯している行灯のように、うすぼんやりしている状態
- ぼんやりして役に立たない人
などの意味があります。
「昼行灯」の正しい使い方を例文で紹介!
「昼行灯」は、ぼんやりして役に立たない人を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

何もせずに座っている彼は、まるで昼行灯だ。
例文②

彼は見た目は立派でも、昼行灯だ。
例文③

田中さんは会議で全く発言せず、昼行灯だと言われている。
例文④

部長は昼行灯のように見えるが、実は決断力がある。
例文⑤

昼行灯の彼は、メンバーにいても役に立たない。
【昼行灯を使う時の注意点】
「昼行灯」は、存在はあるが役に立たない人を指す否定的な表現です。
相手を批判するニュアンスがあるため、注意して使いましょう。
「昼行灯」の類義語・言い換え4選
『昼行灯』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 役立たず
- 無能
- のろま
- ぼんくら
類義語①役立たずの意味
役に立たないこと。また、そういう人や物。
引用:Weblio辞書

チームに役立たずがいると進行が遅れる。
類義語②無能の意味
能力や才能がないこと。役に立たないこと。また、その人や、そのようなさま。
引用:Weblio辞書

無能な上司のせいでプロジェクトが遅れた。
類義語③のろまの意味
動作や頭の働きがにぶいこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

彼女ののろまな動きにイライラする。
類義語④ぼんくらの意味
ぼさっとしていて鈍い人。間の抜けた様子。人間の程度が低い様子。
引用:Weblio辞書

ぼんくらな兄は、いつもトラブルに巻き込まれる。

「昼行灯」と「木偶の坊」の違いは?
「昼行灯」と「木偶の坊」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「昼行灯」にはぼんやりして役に立たない人という意味がありますが、
それに対し「木偶の坊」には、人形のように無力で、自分から行動できない人という意味があります。
どちらも役に立たない、無能な人を表す言葉ですが、「昼行灯」は、外見は立派でも実力がないという意味で、「木偶の坊」は、意志や行動力がなく無力であることを意味します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「昼行灯」は英語で『dunce』
昼行灯は英語の『dunce』に言い換えることができます。
英語の『dunce』には
- のろま
- 覚えの悪い生徒
- 劣等生
という意味があります。
「昼行灯」の対義語・反対語は『有能』
昼行灯の対義語は、『有能』になります。
有能には
- 才能のあること
などの意味があり、才能があることを表す際に用いられます。

有能な部下を持つと、とても楽です。
ぼんやりして役に立たない人という意味の「昼行灯」に対して、才能があることという意味の「有能」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
