「沿革」という言葉には、「物事の移り変わり・今日までの歴史」という意味があります。
ビジネスシーンや学校紹介でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「沿革」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「沿革」の意味は『物事の移り変わり・今日までの歴史』
沿革の読み方は「えんかく」です。
「沿」と「革」はどちらも小学6年生で学習する漢字であり、
- 「沿」は流れや道に沿う・従来のやり方に従う
- 「革」は改める・建て直す・新しくする
の2つが合わさってできた言葉です。
『沿革』には
- 物事の移り変わり
- 今日までの歴史
などの意味があります。
「沿革」の正しい使い方を例文で紹介!
「沿革」は、組織や団体の歴史を表す時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
面接の前に沿革も確認しておこう。
例文②
A社の経営体制が変わったことが沿革に詳しく記されている。
例文③
会社の沿革を調べると社長の苦労がよく分かる。
例文④
A大学の沿革を調べたら、今年で創立150年ということが分かった。
例文⑤
保護者向けの学校の沿革はこの度私がレイアウトします。
【沿革を使う時の注意点】
沿革は個人に対して使う言葉ではなく組織や団体に対して使われます。
主に企業や学校の歴史を紹介する時に使われています。
「沿革」の類義語・言い換え5選
『沿革』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 歴史
- 経歴
- 年表
- 会社概要
- 変遷
類義語①歴史の意味
- 人間社会が経てきた変遷・発展の経過。また、その記録。
- ある事物・物事の現在まで進展・変化してきた過程。
- 「歴史学」の略。
引用:Weblio辞書
歴史の授業は奥が深い。
類義語②経歴の意味
- 今まで経験してきた仕事・身分・地位・学業などの事柄。履歴。
- 実際に見聞きしたり体験したりすること。経験。
- 年月を経ること。年月の過ぎ去ること。
- ある地域内をめぐり歩くこと。
引用:Weblio辞書
経歴も大切だけど私のやる気も伝わればいいな。
類義語③年表の意味
歴史上の事件などを年代の順を追って記載した表。
引用:Weblio辞書
年表にすると歴史がとても分かりやすい。
類義語④会社概要の意味
信頼度の高い会社概要を作るには専門分野の人にお願いしたい。
類義語⑤変遷の意味
時の流れとともに移り変わること。
引用:goo辞書
働き方は時代とともに変遷していく。
「沿革」と「変遷」の違いは?
「沿革」と「変遷」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「沿革」には物事の移り変わり・今日までの歴史という意味がありますが、
それに対し「変遷」には、時の流れとともに移り変わることという意味があります。
どちらも「移り変わり」という意味がありますが、
「沿革」=組織や団体の歴史や変化などを時系列に沿ってまとめたもの
「変遷」=組織や団体の他に人や物事が変化した過程
という違いがあります。
つまり「沿革」を詳しく解説したものが「変遷」と覚えておくと違いが分かりやすいでしょう。
「沿革」は英語で『history』
沿革は英語の『history』に言い換えることができます。
英語の『history』には
- 歴史・史学・歴史書
- 変遷・経歴・沿革
などの意味があります。
We would like to introduce our company's history.
(弊社の沿革を紹介します。)
「沿革」の対義語・反対語はありません
沿革の対義語はありません。