「筆舌に尽くしがたい」という言葉には、「あまりにはなはだしくて、文章では表現できない」という意味があります。
あまりにはなはだしくて、文章では表現できないことを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「筆舌に尽くしがたい」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
筆舌に尽くしがたいの意味は『あまりにはなはだしくて、文章では表現できない』
筆舌に尽くしがたいの読み方は「ひつぜつにつくしがたい」です。
語源は書かれた文章と話された言葉という意味のある「筆舌」に十分な表現ができないという意味の「尽くしがたい」が組み合わさってできました。
『筆舌に尽くしがたい』には
- あまりにはなはだしくて、文章や言葉ではとても表現できない
- 言葉では到底表現しきれないほどの、ものすごいありさま
などの意味があります。
「筆舌に尽くしがたい」の正しい使い方を例文で紹介!
「筆舌に尽くしがたい」は、あまりにはなはだしくて、文章では表現できないことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
昨日の経験は筆舌に尽くしがたい。
例文②
あの光景はあまりにも綺麗で筆舌に尽くしがたい。
例文③
小説が素晴らしすぎて筆舌に尽くしがたい。
例文④
筆舌に尽くしがたいほどのものを見たことがない。
例文⑤
世界には筆舌に尽くしがたい景色がたくさんある。
【筆舌に尽くしがたいを使う時の注意点】
対象となるものの良し悪しに関わらず、非常に程度が甚だしいことを表すときに使われる言葉です。
「筆舌に尽くしがたい」の類義語・言い換え5選
『筆舌に尽くしがたい』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 言語に絶する
- 筆紙に尽くしがたい
- 名状しがたい
- 言い知れない
- 得もいえぬ
類義語①言語に絶するの意味
言葉で言い表すことができない状況・程度である。言語を絶する。
引用:weblio辞書
旅行で見たものは言語に絶する光景で忘れられない。
類義語②筆紙に尽くしがたいの意味
あまりにはなはだしくて、とても文章に書き表せない。
引用:goo辞書
この大学に合格できたのは筆紙に尽くしがたい努力をしたからだ。
類義語③名状しがたいの意味
説明できない、言葉にできない、表現できない、などの意味の表現。
引用:weblio辞書
経験したことのない、名状しがたい不安に襲われた。
類義語④言い知れないの意味
何と言っていいかわからない。言葉で言い表せない。言い知れぬ。
引用:goo辞書
一人でいると突然、言い知れない空しさをおぼえた。
類義語⑤得もいえぬの意味
言葉では何とも言い表せないさまを表す言い回し。
引用:weblio辞書
話を聞くと、得も言えぬ気持になった。
「筆舌に尽くしがたい」は英語で『beyond description』
筆舌に尽くしがたいは英語の『beyond description』に言い換えることができます。
英語の『beyond description』には
- 言い尽くせない
という意味があります。
「筆舌に尽くしがたい」の対義語・反対語は『平凡な』
筆舌に尽くしがたいの対義語は、『平凡な』になります。
平凡なには
- これといったすぐれた特色もない
- ごくあたりまえなこと
などの意味があり、これといったすぐれた特色もなく、ごくあたりまえなことを表すときに用いられます。
この小説の内容はとても平凡だった。
あまりにはなはだしくて、文章では表現できないことを表す「筆舌に尽くしがたい」に対して、「平凡」はとくに特色もなくごく当たり前のものを表します。