「翻意」という言葉には、「決意をひるがえすこと」という意味があります。
ビジネスシーンなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「翻意」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「翻意」の意味は『決意をひるがえすこと』

翻意の読み方は「ほんい」です。
明確な語源や由来はありませんが、「翻」と「意」のそれぞれの意味は、
- 「翻」は、ひるがえす
- 「意」は、気持ちや考え
この2つが合わさってできた言葉です。
『翻意』には
- 決意をひるがえすこと
などの意味があります。
「翻意」の正しい使い方を例文で紹介!

「翻意」は、決意をひるがえすことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は上司に説得されて翻意したらしい。
例文②

彼女と別れることについては、誰に何を言われても翻意するつもりはない。
例文③

離職しようとしている後輩に翻意を求めたが、意思は固いようだ。
例文④

今年度で退職しようと思っていたが、いろんな人の意見を聞いていくうちに翻意してしまった。
例文⑤

彼の転職を翻意させるために説得するつもりだ。
【翻意を使う時の注意点】
「翻意」は、一度決めたことを変えることを意味する言葉です。
「翻意を促す」「翻意させる」という形でよく使われますが、日常会話よりはビジネスシーンやニュースなどで用いられることが多いため覚えておきましょう。
「翻意」の類義語・言い換え4選

『翻意』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 気が変わる
- 手のひら返し
- 心変わり
- 変心
類義語①気が変わるの意味
考えや気持ちが他へ移る。
引用:goo辞書

午後から出かけようと思っていたが、気が変わったので家でのんびりすることにした。
類義語②手のひら返しの意味
今まで高く評価していたまたは支持していたことに対して、何らかのきっかけにより突然低い評価を下したり支持しなくなったりするようになること。あるいはその逆で、低評価が突然高評価に転じることも「手のひら返し」にあたる。
引用:Weblio辞書

僕が昇進してから、彼は手のひら返ししたように擦り寄ってくるようになった。
類義語③心変わりの意味
心が他に移ること。変心。
引用:goo辞書

誰にでも心変わりはあるけれど、浮気だけは許せない。
類義語④変心の意味
考えが変わること。心変わり。
引用:goo辞書

少し会わない間に、彼女は変心したようだ。

「翻意」と「本意」の違いは?

「翻意」と「本意」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「翻意」には決意をひるがえすことという意味がありますが、
それに対し「本意」には、本当の気持ちという意味があります。
どちららも「ほんい」と読む言葉ですが、「翻意」は一度決めたことを変えること、「翻意」は本当の気持ちを表すため意味は全く異なります。
混同しないように気をつけましょう。
「翻意」は英語で『change one's mind』

翻意は英語の『change one's mind』に言い換えることができます。
英語の『change one's mind』には
- 気[考え]が変わる
という意味があります。
「翻意」の対義語・反対語は『決断』

翻意の対義語は、『決断』になります。
決断には
- 意志をはっきりと決定すること
などの意味があり、意志をはっきりと決定することを表す際に用いられます。

今日、僕は大きな決断をした。
決意をひるがえすことという意味の「翻意」に対して、意志をはっきりと決定することという意味の「決断」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
