「不毛」という言葉には、「土地がやせていること・なんの成果も得られないこと」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「不毛」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「不毛」の意味は『土地がやせていること・なんの成果も得られないこと』

不毛の読み方は「ふもう」です。
明確な語源や由来はありませんが、「不」と「毛」のそれぞれの意味は、
- 「不」は、〜ないという否定
- 「毛」は、生えること
この2つが合わさってできた言葉です。
「作物が生えない」「草木が生えない」という状況から転じて、現代では価値や成果が得られない状態を表すようになりました。
『不毛』には
- 土地がやせている
- なんの成果も得られないこと
などの意味があります。
「不毛」の正しい使い方を例文で紹介!

「不毛」は、努力や時間が無駄になり、成果や実りがないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

今日も不毛な議論で疲れた。
例文②

不毛な争いには巻き込まれたくない。
例文③

無駄なやり取りを繰り返す、不毛な時間を過ごした。
例文④

うまくいかなかった方法を繰り返しても不毛なだけだと気づかないのか。
例文⑤

不毛な努力を続けるよりも、効率の良い方法を考えた方がいい。
【不毛を使う時の注意点】
「不毛」は成果が得られないことや無意味なことを表す否定的な言葉です。
日常会話ではやや硬い言葉なので、ビジネスや文章では客観的に説明する形で使うのが自然です。
また、農業地について「不毛」と言う場合は、土地がやせていて農作物が育たないという意味合いで用いられますので、文脈で判断するようにしましょう。
「不毛」の類義語・言い換え4選

『不毛』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 無益
- 無駄
- 徒労
- 空虚
類義語①無益の意味
利益のないこと。むだなこと。また、そのさま。むやく。
引用:Weblio辞書

短期的には無益でも、長期的には利益がある。
類義語②無駄の意味
役に立たないこと。それをしただけのかいがないこと。また、そのさま。無益。
引用:Weblio辞書

無駄な資料を作ってしまった。
類義語③徒労の意味
むだな骨折り。無益な苦労。
引用:Weblio辞書

あんなに頑張ったのに、結果が出ずに徒労に終わった。
類義語④空虚の意味
実質的な内容や価値がないこと。むなしいこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

ここのところ、空虚な気持ちがしばらく続いている。

「不毛」と「無駄」の違いは?

「不毛」と「無駄」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「不毛」にはなんの成果も得られないことという意味がありますが、
それに対し「無駄」には、役に立たないことという意味があります。
「不毛」はやや硬い表現で、努力や議論が成果や実りを得られないことを表しますが、「無駄」は日常的に使いやすい表現で、時間や労力が効率的でないことを意味します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「不毛」は英語で『barren』

不毛は英語の『barren』に言い換えることができます。
英語の『barren』には
- 不毛の
- 作物のできない
- (精神的に)不毛な
などという意味があります。
「不毛」の対義語・反対語は『有益』

不毛の対義語は、『有益』になります。
有益には
- 利益があること
- ためになること
などの意味があり、利益があることやためになることを表す際に用いられます。

この資料には有益な情報が詰まっています。
土地がやせていることや、なんの成果も得られないことという意味の「不毛」に対して、利益があることやためになることという意味の「有益」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
