「不遜」という言葉には、「へりくだる気持ちがないこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「不遜」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「不遜」の意味は『へりくだる気持ちがないこと』
不遜の読み方は「ふそん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「不」と「遜」のそれぞれの意味は、
- 「不」は、否定を表す
- 「遜」は、へりくだること
この2つが合わさってできた言葉です。
『不遜』には
- へりくだる気持ちがないこと
- 思いあがっていること
などの意味があります。
「不遜」の正しい使い方を例文で紹介!
「不遜」は、へりくだる気持ちがないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
その不遜な態度を改めなさい。
例文②
彼の不遜な笑みが脳裏に焼き付いている。
例文③
彼の不遜で高圧的な態度が嫌いです。
例文④
彼は新入社員のくせに不遜な態度を取るので、そろそろ部長から指導が入るはずだ。
例文⑤
高学歴だからといって、不遜な態度は許されない。
【不遜を使う時の注意点】
「不遜な態度」という言い回しは、ふてぶてしい態度や、態度が大きいことを意味します。
いい意味では使われない言葉ですので、使用時には気をつけましょう。
「不遜」の類義語・言い換え3選
『不遜』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 傲慢
- 高慢
- 横柄
類義語①傲慢の意味
おごりたかぶって人を見くだすこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
彼の傲慢な態度が鼻につく。
類義語②高慢の意味
自分の才能・容貌 (ようぼう) などが人よりすぐれていると思い上がって、人を見下すこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
高慢な人は、みんなから嫌われます。
類義語③横柄の意味
いばって、人を無視した態度をとること。無礼、無遠慮なこと。また、そのさま。大柄 (おおへい) 。
引用:goo辞書
彼は新入社員のくせに、横柄に振る舞っている。
「不遜」と「傲岸」の違いは?
「不遜」と「傲岸」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「不遜」にはへりくだる気持ちがないことという意味がありますが、
それに対し「傲岸」には、おごり高ぶって、いばっていることという意味があります。
「不遜」は、相手に対して横柄な態度を取ったり、思い上がった言動をしたりすることを意味しますが、「傲岸」は、相手に対して威張って見下すことや、高圧的な態度をとることを意味しています。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「不遜」は英語で『hubris』
不遜は英語の『hubris』に言い換えることができます。
英語の『hubris』には
- 傲慢(ごうまん)
- 思い上がり
という意味があります。
「不遜」の対義語・反対語は『謙虚』
不遜の対義語は、『謙虚』になります。
謙虚には
- 控え目で、つつましいこと
- へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること
などの意味があり、へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れることを表す際に用いられます。
謙虚な姿勢は、社会人として大切だ。
へりくだる気持ちがないことという意味の「不遜」に対して、へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れることという意味の「謙虚」は、反対の意味の言葉として使うことができます。