「ご多用のところ」という言葉には、「お忙しい中」という意味があります。
頼み事や感謝の言葉を伝えるときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ご多用のところ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
ご多用のところの意味は『お忙しい中』

ご多用のところの読み方は「ごたようのところ」です。
忙しいことを表す「多用」に、接頭辞の「ご」を付けて丁寧に表現した「ご多用」と、状況を表す名詞の「ところ」が組み合わさった言葉です。
『ご多用のところ』には
- お忙しい中
などの意味があります。
「ご多用のところ」の正しい使い方を例文で紹介!

「ご多用のところ」は、頼み事や感謝の言葉を伝えるときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

ご多用のところ、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。
例文②

ご列席の皆様、本日はご多用のところ、私たちのためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。
例文③

ご多用のところ恐れ入りますが、今週中にお返事いただけますと幸いです。
例文④

ご多用のところ恐縮ですが、お手隙の際に資料をご確認いただけますでしょうか。
例文⑤

ご多用のところとは存じますが、折返しのご連絡をお待ちしております。
【ご多用のところを使う時の注意点】
「ご多用中のところ」という表現は、「中」と「ところ」の意味が重複しているため、誤用となります。
「ご多用のところ」の類義語・言い換えは「ご多忙のところ」

『ご多用のところ』の類義語や言い換えの言葉は「ご多忙のところ」です。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- ご多忙のところ
類義語①ご多忙のところの意味
非常に忙しいこと。また、そのさま。
引用:goo辞書

ご多忙のところ恐れ入りますが、書類にサインをお願いいたします。

「ご多用のところ」と「お忙しいところ」の違いは?

「ご多用のところ」と「お忙しいところ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「ご多用のところ」にはお忙しい中という意味がありますが、
それに対し「お忙しいところ」には、忙しい状況なのにという意味があります。
どちらも同じ意味合いで使うことができますが、「忙」という字は「心(りっしんべん)を亡くす」と書くため、お祝いの場にはふさわしくないとされ、結婚式や祝賀会などでは「ご多用のところ」という表現が好ましいとされています。
「ご多用のところ」は英語で『I know you are busy, but』

ご多用のところは英語の『I know you are busy, but』に言い換えることができます。
英語の『I know you are busy, but』には
- 忙しいとは思いますが
という意味があります。
「ご多用のところ」の対義語・反対語はありません

ご多用のところの対義語は、ありません。
