「一興」という言葉には、「ちょっとした面白み」という意味があります。
面白いことを表す場面でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「一興」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「一興」の意味は『ちょっとした面白み』
一興の読み方は「いっきょう」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「一」はほんのわずか
- 「興」はおもしろみ
の2つが合わさってできた言葉です。
『一興』には
- ちょっとした面白み
- 意外なこと
などの意味があります。
「一興」の正しい使い方を例文で紹介!
「一興」は、ちょっとした面白みを表す場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
冬の夜に一人で散歩をするのも一興だ。
例文②
知らない土地でふらりと立ち飲みをするのも、これまた一興だ。
例文③
早く目が覚めてしまったので、これも一興だと早朝散歩をした。
例文④
いつも車で通る道を時間をかけて歩くのも、これまた一興だ。
例文⑤
わざわざ古い旅館に泊まるのも一興だ。
【一興を使う時の注意点】
「一興」は「いっこう」とも読めるので、読み方を迷うこともあるかもしれませんが、正しくは「いっきょう」です。
間違えやすいので、しっかりと覚えておきましょう。
「一興」の類義語・言い換え3選
『一興』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 興
- 興趣
- 面白い
類義語①興の意味
おもしろいこと。おもしろみ。
引用:goo辞書
新入社員の出し物が、飲み会に興を添えた。
類義語②興趣の意味
味わいの深いおもしろみ。
引用:goo辞書
園芸は興趣が尽きません。
類義語③面白いの意味
興味をそそられて、心が引かれるさま。興味深い。
引用:goo辞書
今回の講演は、非常に面白い内容だった。
「一興」と「面白み」の違いは?
「一興」と「面白み」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「一興」にはちょっとした面白みという意味がありますが、
それに対し「面白み」には、面白いことという意味があります。
どちらも面白いことを表しますが、「一興」はちょっとしたという程度を含む言葉です。
また、「面白み」は単に面白いことを示す言葉であるのに対して、「一興」は意外なことという意味合いをもつ言葉です。
ニュアンスや意味の違いによって、使い分けていきましょう。
「一興」は英語で『brief entertainment』
一興は英語の『brief entertainment』に言い換えることができます。
英語の『brief entertainment』には
- 一興
という意味があります。
「一興」の対義語・反対語は『無粋』
一興の対義語は、『無粋』になります。
無粋には
- 世態・人情、特に男女の間の微妙な情のやりとりに通じていないこと
- 遊びのわからないさ
- 面白みのないさま
などの意味があり、面白みがない場面で用いられます。
君、無粋なことを言うんじゃないよ。
ちょっとした面白みという意味の「一興」に対して、面白みのない様子を表す「無粋」は、反対の意味の言葉として使うことができます。