「含蓄」という言葉には、「内に含み持っていること」という意味があります。
ビジネスシーンや会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「含蓄」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「含蓄」の意味は『内に含み持っていること』

含蓄の読み方は「がんちく」です。
語源は「含み蓄えること」で、内に含み持っている意味が転じて、意味深くあじわいのあること、豊かな内容を含み持っていることの意で使われるようになりました。
- 「含」は口の中にふくむ・あわせもつつつみもつ
- 「蓄」はたくわえる・たくわえ
の2つが合わさってできた言葉です。
『含蓄』には
- 内に含み持っていること
- 言葉などの表面に現れない深い意味・内容
などの意味があります。
「含蓄」の正しい使い方を例文で紹介!

「含蓄」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①内に含みもっていることの意味で使う時
物事や何か特別な要素や価値が隠れていることを表す時に使われます。
【例文①】

亜鉛が含蓄されているサプリメントを飲んでいます。
【例文②】

ゲルマニウム含蓄の生地を使ったレッグウォーマーがおすすめです。
例文②言葉などの表面に現れない深い意味や内容の意味で使われる時
話や文などが、シンプルに見えてもよく考えると深い意味があることを表す時に使われます。
【例文①】

先輩は含蓄に富む話をする人でとても素敵で尊敬しています。
【例文②】

この物語は含蓄が深いので、何度でも読みたくなります。
【含蓄を使う時の注意点】
「含蓄」は物事や何か特別な要素や価値が隠れているという意味と、話や文などがシンプルに見えてもよく考えると深い意味があるという2つの意味があります。
主に「含蓄がある」「含蓄に富む」「含蓄が深い」というような使い方をし、深い意味や内容を感じた受け手側が使う言葉です。
「含蓄」の類義語・言い換え4選

『含蓄』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 内含
- 内包
- 含意
- 暗示
類義語①内含の意味

このプロジェクトには、多くリスクが内含されているので中止にしましょう。
類義語②内包の意味

これは、さまざまな問題を内包しているイベント行事です。
類義語③含意の意味

この本の含意を読み取る為に、何度も繰り返し読みました。
類義語④暗示の意味
読み方:あんじ
- 物事を明確には示さず、手がかりを与えてそれとなく知らせること。また、そのような手がかり。サジェスチョン。
- 人の感情や考えが、言葉や絵などの間接的な手段によって無意識のうちに強制によらずにある方向に変化する現象。
引用:goo辞書

この事件は何を暗示しているのか、もうすぐ分かるだろう。

「含蓄」と「蘊蓄」の違いは?

「含蓄」と「蘊蓄」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「含蓄」には内に含み持っていることという意味がありますが、
それに対し「蘊蓄」には、蓄えた深い学問や知識という意味があります。
「含蓄」は内に含み持つこと・表現がある意味を含み持つことを表す際に使われます。
一方で「蘊蓄」は「うんちく」と読み、蓄えた深い学問や知識を表現する際に使われる言葉です。
どちらも音が似ており日常会話で使われる言葉ですが、意味は違うので混同しないよう注意しましょう。
「含蓄」は英語で『implication』

含蓄は英語の『implication』に言い換えることができます。
英語の『implication』には
- 包含・含蓄・含み・裏の意味
- 連座・密接な関係・掛かり合い
という意味があります。
「含蓄」の対義語・反対語は『浅はか』

含蓄の対義語は、『浅はか』になります。
浅はかには
- 思慮の足りないさま
- 空間的に奥行きの浅いさま
- 深みがなく、あっさりしているさま・軽々しいさま
などの意味があり、主に深みがなくあっさりしている様子を表すときに用いられます。

相手の言葉をすぐに鵜呑みにし、喜ぶのは浅はかだと思います。
「含蓄」は内に含み持っていることという意味で、「浅はか」は深みがなくあっさりしている様子という意味です。
