「清廉潔白」という言葉には、「心が清くて私欲がなく後ろ暗いことのまったくないさま」という意味があります。
日常会話やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「清廉潔白」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
清廉潔白の意味は『心が清くて私欲がなく後ろ暗いことのまったくないさま』
清廉潔白の読み方は「せいれんけっぱく」です。
語源は、心に私欲がなく清らかな様子を意味する「清廉」と、心に汚れた部分がなく後ろめたいこともない様子を意味する「潔白」が合わさった言葉です。
『清廉潔白』には
- 心が清くて私欲がなく、後ろ暗いことのまったくないさま
などの意味があります。
「清廉潔白」の正しい使い方を例文で紹介!
「清廉潔白」は、心が清くて私欲がなく、後ろ暗いところのないことを表す時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
教師やは清廉潔白なイメージでしたが、最近はいろんな事件などが報道され、イメージが崩れました。
例文②
何かと後ろめたいことが明るみになってきていて、清廉潔白な政治家はいないのではないかと思っています。
例文③
最初はだれでも不正や腐敗を嫌う清廉潔白な政治家を目指したはずなのに、どうしてこうなったのだろう。
例文④
あの弁護士さんは清廉潔白な人なので、信頼しています。
例文⑤
その件に関して、私ではありません。証拠もあります。清廉潔白です。
【清廉潔白を使う時の注意点】
「清廉潔白」は心が清くて私欲がなく、後ろ暗いところのないことを意味し、清く正しい心のあり方を表現したい時に使われます。
多くの場合は、例文①~④のように「清廉潔白な人だ」など、他人を第三者的に評価する言葉として使うのが一般的です。
しかし、例文⑤のように自身の「身の潔白」を強く主張したいときは、効果的に働くこともあるので覚えておきましょう。
「清廉潔白」の類義語・言い換え4選
『清廉潔白』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 品行方正
- 謹厳実直
- 青天白日
- 廉潔
類義語①品行方正の意味
息子や娘の学年が上がるにつれて、品行方正で聖人君子みたいな人ばかりでないことが分かってきてしまった。
類義語②謹厳実直の意味
彼は謹厳実直な方なので、社員の代表にふさわしいと思います。
類義語③青天白日の意味
確実なアリバイがあり、彼は晴れて青天白日の身となりました。
類義語④廉潔の意味
これからの政治家に廉潔な志を持っていることを願っています。
「清廉潔白」と「品行方正」の違いは?
「清廉潔白」と「品行方正」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「清廉潔白」には心が清くて私欲がなく後ろ暗いことのまったくないさまという意味がありますが、
それに対し「品行方正」には、心や行いが正しく立派なさまという意味があります。
どちららもきちんとして正しいことを表しますが、「清廉潔白」は清く正しい心のあり方を表現したい時に使われます。
一方で、「品行方正」は正しい行いや振る舞いを表現したい時に使われる言葉です。
つまり、正しい心のあり方に主眼をおいた表現と、正しい行いや振る舞いに主眼を置いた表現の違いです。
「清廉潔白」は英語で『incorruption』
清廉潔白は英語の『incorruption』に言い換えることができます。
英語の『incorruption』には
- 正直や誠実によって特徴づけられた
という意味があります。
「清廉潔白」の対義語・反対語は『佞悪醜穢』
清廉潔白の対義語は、『佞悪醜穢』になります。
佞悪醜穢には
- 心が曲がって、醜く汚らわしいこと
などの意味があり、心が曲がって、醜く汚らわしいことを表す時に用いられます。
昔から佞悪醜穢な上司はみんなから嫌われています。
「清廉潔白」は心が清くて私欲がなく後ろ暗いことのまったくないことを意味し、「佞悪醜穢」は心が曲がって、醜く汚らわしいことを意味しています。