『インテグレーション』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『統合』『まとめる』という意味があります。
初めて『インテグレーション』と聞いた時は難しいと感じたり、日本語で言ってよ!と思ったこともあるのではないでしょうか。
しかしビジネス用語の意味を知り、使い方を覚えていくことで、コミュニケーション能力や文書の読解力が向上していくでしょう。
この記事では『インテグレーション』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
インテグレーションの意味は4パターン
【インテグレーションの意味】
1 統合,集大成;統合されたもの
2(環境・他者との)調和,融合
2a(差別撤廃による)人種統合(政策)
2b《教育》(障害者などの)統合教育
3 学科目統合,総合学科制
4《数学》積分;《経済》統合,集中;《心理学》統合
引用:goo辞書
インテグレーションの意味① 『統合』
「インテグレーション」の意味は、“異なる複数のものを組み合わせること”です。簡単に説明すると「まとめる」です。「インテグレーション」はさまざまな分野で使われ、その分野によって何をまとめるか、どのようにまとめるかなど内容が変わってきます。
引用:TRANS.Biz
『インテグレーション』には
- 統合
- 異なる複数のものを組み合わせること
- まとめる
などの意味があります。
様々なことを組み合わせることをインテグレーションというみたい。
インテグレーションの意味② 『人種統合』『統合教育』
・人種や宗教などの世界で「インテグレーション」は、差別を撤廃し統合することを意味します。
日本よりも、多種 多様な民族が混在しているアメリカなど、他の国の話題で耳にすることが多いかもしれません。
・福祉の現場で「インテグレーション」は、「統合教育」を意味します。
「統合教育」とは、障害のある生徒を、通常の学級で一般生徒と一緒に教育することです。
昔の日本では、障害のある生徒と一般生徒を分け教育することが当たり前になっていました。
しかし近年では、このインテグレーションされた「統合教育」を積極的に取り入れる風潮が高まっています。
引用:TRANS.Biz
『インテグレーション』には
- 調和・融合
- 人種統合
- 統合教育
などの意味があります。
インテグレーション化によって多様性への理解にも繋がるかな。
インテグレーションの意味③ 『学科目統合』
教育の現場で使われる「インテグレーション」は、分かれているいくつかの教科や教材を統合し、それを指導するという意味を表します。具体的な例で言えば、1992年に日本に設置された「生活科」です。
この教科は、身の回りで起きた出来事が自然現象か社会現象を判別する能力が乏しい小学1、2年生を対象に、「理科」と「社会」の教科を統合し作られました。
引用:TRANS.Biz
教育現場における『インテグレーション』には
- 学科統合
などの意味があります。
より身近で理解を深めるためにインテグレーションが行われたそうです。
インテグレーションの意味④ 『積分』
数学の世界で「インテグレーション」は「積分法」を意味します。「積分法」をわかりやすく説明すると、関数f(x)から得られる領域の面積部分を求めることを意味します。
「積分法」は、関数から得られるいくつかの面積を足し合わせていく方法です。つまり他の分野と同じく、“まとめる”が関係した意味を持っています。
引用:TRANS.Biz
『インテグレーション』には
- 積分法
などの意味があります。
数学の積分法も面積を足し合わせるのは"まとめる"イメージなんだね。
インテグレーションの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『インテグレーション』は、『提携』『合併』などの意味があります。
例文 『提携』『合併』という意味で使う時
【Before】
競合他社と業務提携をすることで、シェア拡大を計りたい。
【After】
競合他社とインテグレーション化することで、シェア拡大を計りたい。
ビジネスシーンで『インテグレーション』と言われた時は、『提携』『合併』と受け取ると良いでしょう。
【インテグレーションを使う時の注意点】
インテグレーションには、似た意味の言葉や似た響きの言葉がいくつかあります。
それぞれの意味を理解して、使い分けに注意しましょう。
似ている言葉については、次の類語・関連用語のブロックで解説します☟
インテグレーションの類義語・関連用語6選
『インテグレーション』の類義語は6つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
① インクルージョン
② インクルーシブ
③ インテグレーション業務
④ ワークライフインテグレーション
⑤ インテグレーションテスト
⑥ データインテグレーション
類義語① 『インクルージョン』の意味
『インクルージョン』は「包括」や「包含」、「一体性」という元々の意味から、“さまざまなスキルや能力、経験を持った従業員一人ひとりの強みを活かせる環境”を指す言葉として使われています。“まとめること”を意味する「インテグレーション」と類語関係ではありますが、同義語ではありません。
引用:TRANS.Biz
「インクルージョン」とは包括や一体性、包含といった意味を持つ言葉のこと。ビジネスでは、従業員一人ひとりのスキルや能力、経験などさまざまな強みが生かせる環境を「インクルージョン」と呼ぶのです。
対する『インテグレーション』は提携や合併など「まとめる」という意味で使われます。インクルージョンと近い意味の言葉ではあるものの、イコールではありません。
引用:kaonavi.jp
インクルージョンを生み出す職場環境を作っていきたいです。
類義語② 『インクルーシブ』の意味
「インクルーシブ」は「包括的」を意味する言葉です。一般的には、“一部の人を排除せず、その人たちをサポートしながら社会を構成する一人として支え合う”という社会政策の理念として使われます。「インテグレーション」、また「インクルージョン」と類語関係と言える言葉ですが、同義語ではありません。
引用:TRANS.Biz
関連用語① 『インテグレーション業務』の意味
インテグレーションする人が携わる業務のこと。複数の物事をまとめるインテグレーション業務では、インテグレーションする人を「インテグレーター」と呼びます。
代表的なものとして挙げられるのは、情報システムの企画や構築、運営などの業務を顧客から一括して請け負う「システムインテグレーター」。そのほか国際貨物輸送で貨物の集配を含めた幹線輸送を一貫して行う物流事業者が挙げられます。
引用:kaonavi.jp
インテグレーション業務を行うメンバーを決めていこうと思います。
関連用語② 『ワークライフインテグレーション』の意味
仕事とプライベートを統合する考え方のこと。仕事とプライベートはどちらも人生を充実させる大切な要素であるという考えから、双方を切り離さず統合して人生を充実させようと考えるのです。
仕事とプライベートに境界線を設けないため、従業員の生産性向上や業績アップを狙う意図もあります。
ワークライフバランスとの違い
ワークライフインテグレーションと混同されやすいのが「ワークライフバランス」です。しかし2つの意味合いは大きく異なります。
- ワークライフバランス:仕事とプライベートは相反するものとして捉える
- ワークライフインテグレーション:双方は対立せず、一体化させて人生の充実を図る
仕事とプライベートに垣根を作らず、統合的な充実を目指すワークライフインテグレーションは、今後さらに広まるものと考えられています。
引用:kaonavi.jp
関連用語③ 『インテグレーションテスト』の意味
「インテグレーションテスト」とは、複数の部品を組み合わせ行う、開発途中のソフトウェアをテストするための手法を指します。日本語では「結合テスト」です。主にIT業界で使われます。
引用:TRANS.Biz
複数のプログラムを組み合わせたとき正常に動作するかどうか試すテストのこと。
IT用語のひとつで、単に「結合テスト」「統合テスト」と呼ばれる場合もあります。
システムを開発する際は、「Aの部分」「Bの部分」「Cの部分」とそれぞれ単体で作業を進め、すべてを統合してシステム全体がきちんと動作するかテストするのです。システム品質に大きな影響を与える重要なテストでもあります。
引用:kaonavi.jp
インテグレーションテストを明日の午後から行っていきます。
関連用語④ 『データインテグレーション』
複数のデータソースからデータを統合して意思決定に必要な情報を得るためのシステムプロセス、あるいはビジネスプロセスのこと。
一般的に企業内のデータは基幹や部門などさまざまなシステムに散在しています。形式が統一されていないこれらのデータは、構築や管理に手間がかかるといった問題を抱えていました。
そこで注目されるようになったのが、データソースをひとつに集約・統合して一元管理するデータインテグレーション。これによりデータの流れが可視化され、管理・運用コストも削減可能になったのです。
引用:kaonavi.jp
インテグレーションの対義語・反対語は『分割』『分裂』
インテグレーションの対義語は、『分割』『分裂』になります。
『分割』には
・一つのものを分けること
『分裂』には
・一つのものが分かれて複数になること
などの意味があります。
インテグレーションと対義語の違い
"統合""まとめる"という意味がある『インテグレーション』に対し、
正反対の『分割』『分裂』は対義語として挙げられます。