「諌める」という言葉には、「主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し改めるように忠告する」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉なので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「諌める」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「諌める」の意味は『主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し改めるように忠告する』
諌めるの読み方は「いさめる」です。
語源は、忠告するという意味をもつ古語の「いさむ」という言葉です。
『諌める』には
- 主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し、改めるように忠告する
- 諫言する
- いましめる
- 禁止する
などの意味があります。
「諌める」の正しい使い方を例文で紹介!
「諌める」は、目上の人に対して過ちや悪い点を指摘し、改めるよう忠告することを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
直属の上司でも、諌めるのは難しい。
例文②
先輩に部長を諌めてほしいと相談した。
例文③
彼女は新人だが、私をうまく諌めてくれるので助かっている。
例文④
彼は主任に対して諌めるように言った。
例文⑤
今日こそは、上司のパワハラ行為を諌めてやるぞ。
【諌めるを使う時の注意点】
「諌める」は、立場が上の人に対して、改善してほしいことを忠告する場面でよく使われる言葉です。
上司から部下に対しては一般的には使いませんので注意しましょう。
「諌める」の類義語・言い換え3選
『諌める』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 諭す
- 意見する
- 苦言を呈する
類義語①諭すの意味
主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し、改めるように忠告する。
引用:goo辞書
彼は係長に向けて諭すように話した。
類義語②意見するの意味
サ行変格活用の動詞「意見する」の終止形。
引用:Weblio辞書
私が意見するのは大変恐縮ですが、一言言わせていただきます。
類義語③苦言を呈するの意味
忠告をする、特に、言われたことは余りいい気はしないだろうと思われるような内容のアドバイスや注意などを行うこと。苦言を言う。
引用:Weblio辞書
今後のために、苦言を呈したいと思います。
「諌める」と「戒める」の違いは?
「諌める」と「戒める」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「諌める」には主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し改めるように忠告するという意味がありますが、
それに対し「戒める」には、行動を正すために警告や指導を行う行為という意味があります。
「諌める」は、主に目上の人に対して忠告することを表しますが、「戒める」は、他人に対しても自分に対しても使うことができる言葉です。
似ていますが、ニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「諌める」は英語で『expostulate with』
諌めるは英語の『expostulate with』に言い換えることができます。
英語の『expostulate with』には
- 〔人に〕いさめる
- 忠告する
という意味があります。
「諌める」の対義語・反対語は『唆す』
諌めるの対義語は、『唆す』になります。
唆すには
- その気になるように仕向ける
- 特に、おだてて悪いほうへ誘い入れる
などの意味があり、特に悪い方へその気になるように仕向けることを表す際に用いられます。
僕はよく兄に唆されて、いたずらをしていました。
過ちや悪い点を指摘し、改めるように忠告するという意味の「諌める」に対して、おだてて悪いほうへ仕向けるという意味の「唆す」は、反対の意味の言葉として使うことができます。