「為政者」という言葉には、「政治を行う人物のこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「為政者」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「為政者」の意味は『政治を行う人物のこと』

為政者の読み方は「いせいしゃ」です。
語源は、国家や組織を治めること、政治を行うことを意味する「為政」と、人を意味する「者」が組み合わされた言葉です。
『為政者』には
- 政治を行う人物のこと
- 具体的には、国家や地方自治体、企業などの組織において、政策を立案し、実行する役割を担っている人物
などの意味があります。
「為政者」の正しい使い方を例文で紹介!

「為政者」は、政治を行う人物のことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

為政者は国民の声に耳を傾ける責任がある。
例文②

為政者として、公正な政策を行ってほしい。
例文③

近年、無責任な為政者が増えている。
例文④

彼には為政者としての資質がないのではないか。
例文⑤

為政者の判断が、経済状況を動かす。
【為政者を使う時の注意点】
「為政者」は国家や組織を治める立場の人を指す硬い表現です、特に悪い意味はありません。
日常会話では使われず、論文や報告書など、正式な文章で使うのが一般的です。

「為政者」の類義語・言い換え4選

『為政者』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 統治者
- 指導者
- 政治家
- 行政官
類義語①統治者の意味
統治権を有する者。統治権の主体。
引用:Weblio辞書

歴史上、有能な統治者は国を繁栄させた。
類義語②指導者の意味
教え導く者。指導する者。教育やスポーツ、芸道などの他に、政治、経営、宗教などについても用いられる。コーチ、あるいはリーダー。
引用:Weblio辞書

彼は、グループの指揮者として尽力しました。
類義語③政治家の意味
政治を職業とし、専門的にこれに携わる人。議会の議員をさしていうことが多い。
引用:Weblio辞書

政治家は、国民の声を聞き入れてほしい。
類義語④行政官の意味
行政事務に従事する公務員の総称。
引用:Weblio辞書

行政官として、市民の声に寄り添いたい。
「為政者」と「偽善者」の違いは?

「為政者」と「偽善者」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「為政者」には政治を行う人物のことという意味がありますが、
それに対し「偽善者」には、偽善を行う人という意味があります。
「為政者」は国家や組織を治める立場の人を表しますが、「偽善者」は表面上は善良に見えるけれども、実際には自己利益や見栄で行動する人を表します。
読み方が「いせいしゃ」と「ぎぜんしゃ」で似ていますが、意味は全く異なるため、混同しないように気をつけましょう。
「為政者」は英語で『administrator』

為政者は英語の『administrator』に言い換えることができます。
英語の『administrator』には
- 管理者
- 理事
- 行政官
- 統治者
- 行政家
- などという意味があります。
「為政者」の対義語・反対語は『民衆』

為政者の対義語は、『民衆』になります。
民衆には
- 国家や社会を構成している多くの人々
- 世間一般の人々
- 庶民
- 大衆
などの意味があり、国家や社会を構成している多くの人々を表す際に用いられます。

民衆の不満が高まり、革命が起こった。
政治を行う人物のことという意味の「為政者」に対して、国家や社会を構成している多くの人々という意味の「民衆」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
