「一任する」という言葉には、「物事の処理・決定のすべてをまかせること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「一任する」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「一任する」の意味は『物事の処理・決定のすべてをまかせること』

一任するの読み方は「いちにんする」です。
語源は、一つという意味の「全体」と、任せるという意味の「任」が組み合わされた言葉です。
『一任する』には
- 物事の処理・決定のすべてをまかせること
などの意味があります。
「一任する」の正しい使い方を例文で紹介!

「一任する」は、物事の処理・決定のすべてをまかせることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

式の進行は、司会者に一任する。
例文②

このプロジェクトの進め方は、彼に一任する。
例文③

現場での最終判断はリーダーであるあなたに一するよ。
例文④

この件は、代理人に一任することになりました。
例文⑤

今後のやりとりは全て弁護士に一任することに決まった。
【一任するを使う時の注意点】
「一任する」は、物事の判断や処理を相手にすべて任せることを意味します。
決定権などの権限を相手に渡すという意味ですので、軽々しく使わないように気をつけましょう。
「一任する」の類義語・言い換え3選

『一任する』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 任せる
- 委ねる
- 託す
類義語①任せるの意味
仕事などを他にゆだね、その自由にさせる。
引用:Weblio辞書

今回の仕事は、新人の中島に任せる。
類義語②委ねるの意味
自身の意志や決定、行動などを他人に託す行為を指す言葉である。
引用:Weblio辞書

最終的な判断は、社長に委ねることにした。
類義語③託すの意味
物事や思いを他人に預ける、または他人に任せる行為を指す言葉である。
引用:Weblio辞書

新規事業を若手メンバーに託した。

「一任する」は英語で『leave entirely up to』

一任するは英語の『leave entirely up to』に言い換えることができます。
英語の『leave entirely up to』には
- ~に一任する
- ~に任せっきりにする
という意味があります。
「一任する」の対義語・反対語は『分担』

一任するの対義語は、『分担』になります。
分担には
- 仕事などを分けて受け持つこと
- 分けて負担すること
などの意味があり、仕事などを分けて受け持つことを表す際に用いられます。

これからの作業は分担して行う。
物事の処理・決定のすべてをまかせることという意味の「一任する」に対して、仕事などを分けて受け持つことという意味の「分担」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
