「否応なしに」という言葉には、「自分の意志とは関係なく、避けられない状況や事態」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「否応なしに」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「否応なしに」の意味は『自分の意志とは関係なく、避けられない状況や事態』
【否応なしにの意味】
自分の意志とは関係なく、避けられない状況や事態を指す表現である。この表現は、自身の意志や選択の余地がなく、状況や事態に押し付けられる形で行動を強いられる状態を示す。
引用:Weblio辞書
否応なしにの読み方は「いやおうなしに」です。
語源は、「いや」という返事と「よろしい」という返事を表す「否応」と、打ち消しの意味の「なし」が組み合わされた言葉です。
『否応なしに』には
- 自分の意志とは関係なく、避けられない状況や事態
- 自身の意志や選択の余地がなく、状況や事態に押し付けられる形で行動を強いられる状態
などの意味があります。
「否応なしに」の正しい使い方を例文で紹介!
「否応なしに」は誰かが何かをすることを他の人が強制する状況で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
親の希望で卒業後、否応なしに就職しました。
例文②
今日も否応なしに残業だ。
例文③
部署の飲み会に否応なしに参加させられた。
例文④
否応なしに義実家に帰省する。
例文⑤
否応なしに早朝ゴミ拾いをすることになった。
【否応なしにを使う時の注意点】
「否応なしに」は、強制を目的とした言葉です。
どうしても避けられない事柄を表す際にも使われますので、覚えておきましょう。
「否応なしに」の類義語・言い換え3選
『否応なしに』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 有無を言わせず
- 不本意
- 渋々
類義語①有無を言わせずの意味
相手の承知・不承知にかかわりなく。無理やり。
引用:Weblio辞書
母は弟に有無を言わせず掃除させた。
類義語②不本意の意味
自分の本当の望みとは違っていること。また、そのさま。
引用:goo辞書
不本意ながら異動することになりました。
類義語③渋々の意味
気が進まぬまま、しかたなく物事をするさま。嫌々ながら。
引用:goo辞書
娘はまだ遊びたそうにしていたが、渋々帰りの支度を始めた。
「否応なしに」は英語で『willy-nilly』
否応なしには英語の『willy-nilly』に言い換えることができます。
英語の『willy-nilly』には
- いやでも応でも
- いや応なしに
という意味があります。
「否応なしに」の対義語・反対語は『自発的』
否応なしにの対義語は、『自発的』になります。
自発的には
- 物事を自分から進んで行うさま
などの意味があり、物事を自分から進んで行うさまを表す際に用いられます。
今回のボランティア活動には、自発的に参加しました。
自分の意志とは関係なく、避けられない状況や事態という意味の「否応なしに」に対して、物事を自分から進んで行う様子を表す「自発的」は、反対の意味の言葉として使うことができます。