「昵懇」という言葉には、「親しく打ち解けてつきあうこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉なので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「昵懇」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「昵懇」の意味は『親しく打ち解けてつきあうこと』
昵懇の読み方は「じっこん」です。
「昵懇」は、親しい間柄を表す「入魂(じゅこん)」が由来しているといわれています。
「じゅこん」という読み方がだんだんと変化し、「昵懇」という漢字が当てられるようになりました。
「昵」と「懇」のそれぞれの意味は、
- 「昵」は、なれ親しむこと
- 「懇」は、打ち解けること
この2つが合わさってできた言葉です。
『昵懇』には
- 親しく打ち解けてつきあうこと
- 懇意
などの意味があります。
「昵懇」の正しい使い方を例文で紹介!
「昵懇」は、親しく打ち解けてつきあうことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼女とは10年前から昵懇の仲です。
例文②
父は、あの社長と昵懇の仲らしい。
例文③
彼は地元で有名なアイドルと昵懇だと噂されています。
例文④
彼女とは、お互いの自宅を行き来するような昵懇の間柄です。
例文⑤
彼とは家族ぐるみで昵懇にしています。
【昵懇を使う時の注意点】
「昵懇」は「昵懇の仲」「昵懇の間柄」などの表現で使われることが多いです。
親しい間柄を意味する言葉ですが、日常会話などで使用するよりも改まった表現ですので覚えておきましょう。
「昵懇」の類義語・言い換え4選
『昵懇』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 仲良し
- 友好
- 懇意
- 親しい
類義語①仲良しの意味
仲のよいこと。また、その間柄の人。
引用:goo辞書
娘は誰とでもすぐ仲良しになります。
類義語②友好の意味
友人としての親しい交わり。
引用:goo辞書
その国と日本は友好的な関係です。
類義語③懇意の意味
親しく交際していること。仲よくつきあうこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
懇意にしている近所のおじさんが入院したらしい。
類義語④親しいの意味
互いに打ちとけて仲がよい。懇意だ。
引用:goo辞書
親しい友達には、直接結婚報告をしたいな。
「昵懇」と「懇意」の違いは?
「昵懇」と「懇意」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「昵懇」には親しく打ち解けてつきあうことという意味がありますが、
それに対し「懇意」には、親しく交際していることという意味があります。
どちらも親しい間柄を表す言葉ですが、「懇意」には親切心を表す場合もあります。
似ている言葉ですが、時と場合に応じて使い分けましょう。
「昵懇」は英語で『familiarity』
昵懇は英語の『familiarity』に言い換えることができます。
英語の『familiarity』には
- 親
- 親交
などという意味があります。
「昵懇」の対義語・反対語は『疎遠』
昵懇の対義語は、『疎遠』になります。
疎遠には
- 遠ざかって関係が薄いこと
- 音信や訪問が久しく途絶えていること
などの意味があり、関係が遠ざかり、あまり連絡をとっていないことを表す際に用いられます。
社会人になってから、学生時代の友人とは疎遠になってしまった。
親しく打ち解けて付き合うことという意味の「昵懇」に対して、遠ざかって関係が薄いことという意味の「疎遠」は、反対の意味の言葉として使うことができます。