「自己憐憫」という言葉には、「自分自身を哀れみ、悲しむ心情」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「自己憐憫」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「自己憐憫」の意味は『自分自身を哀れみ、悲しむ心情』

【自己憐憫の意味】
自己憐憫(じこれんびん)とは、自分自身を哀れみ、悲しむ心情を指す言葉である。自己憐憫は、自己の不幸や困難な状況に対して、自己同情とも言える感情を抱くことを表す。
引用: Weblio辞書
自己憐憫の読み方は「じこれんびん」です。
語源は、自分自身を意味する「自己」と、かわいそうに思うことを意味する「憐憫」が組み合わされた言葉です。
『自己憐憫』には
- 自分自身を哀れみ、悲しむ心情
- 自己の不幸や困難な状況に対して、自己同情とも言える感情を抱くこと
などの意味があります。
「自己憐憫」の正しい使い方を例文で紹介!

「自己憐憫」は、自分自身を哀れみ、悲しむ心情を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は失敗を他人のせいにして、自己憐憫に浸っていた。
例文②

つらい状況でも、自己憐憫に陥らないように気をつけています。
例文③

いつまでも自己憐憫に浸っていても仕方ないよ。
例文④

彼女はいつも家庭環境のせいにして自己憐憫に浸っている。
例文⑤

好きなことに没頭することで、自己憐憫から少し抜け出せた気がした。
【自己憐憫を使う時の注意点】
「自己憐憫」は、自分を哀れんで同情する様子を意味し、ネガティブなニュアンスの言葉です。
そのため、他人に対して使うと非難や侮蔑的に受け取られる可能性があるため気をつけましょう。
「自己憐憫」の類義語・言い換え2選

『自己憐憫』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 自己嫌悪
- 自己否定
類義語①自己嫌悪の意味
自分で自分自身が嫌になること。
引用:Weblio辞書

今日もミスばかりで自己嫌悪に陥る。
類義語②自己否定の意味
自分自身を否定すること。あるいは、それまでの自己であることをやめること。
引用:Weblio辞書

そうやって自己否定ばかりするのやめなよ。

「自己憐憫」と「自己嫌悪」の違いは?

「自己憐憫」と「自己嫌悪」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「自己憐憫」には自分自身を哀れみ、悲しむ心情という意味がありますが、
それに対し「自己嫌悪」には、自分で自分自身が嫌になることという意味があります。
「自己憐憫」は、かわいそうな自分にひたって同情することを指しますが、「自己嫌悪」は、自分の言動や性格に対して嫌だと感じたり、許せないと感じたりすることです。
どちらもどちらも自分に向けたネガティブな感情ですが、ニュアンスが若干異なるため、時と場合に応じて使い分けましょう。
「自己憐憫」は英語で『self-pity』

自己憐憫は英語の『self-pity』に言い換えることができます。
英語の『self-pity』には
- 自己憐憫
という意味があります。
「自己憐憫」の対義語・反対語は『自己肯定』

自己憐憫の対義語は、『自己肯定』になります。
自己肯定には
- 自らの存在意義や価値などに関する積極的な評価、自己評価することなどを指す表現
などの意味があり、自分自身をプラスに自己評価することを表す際に用いられます。

彼女は自己肯定感が高いので羨ましい。
自分自身を哀れみ、悲しむ心情を表す「自己憐憫」に対して、自らの存在意義や価値などに関する積極的な評価、自己評価することという意味の「自己肯定」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
