「仁義を切る」という言葉には、「事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておくこと」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「仁義を切る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「仁義を切る」の意味は『事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておくこと』
【仁義を切るの意味】
ばくち打ち・香具師(やし)などの間で、独特の形式に基づいた初対面のあいさつを交わす。また転じて、事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておく。
引用: Weblio辞書
仁義を切るの読み方は「じんぎをきる」です。
語源は、任侠社会で正式に名乗りを上げてあいさつをした慣習に由来しています。
人として守るべき道理を意味する「仁義」と、区切りをつけるという意味の「切る」が組み合わされた言葉です。
『仁義を切る』には
- ばくち打ち・香具師(やし)などの間で、独特の形式に基づいた初対面のあいさつを交わす
- 事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておく
などの意味があります。
「仁義を切る」の正しい使い方を例文で紹介!
「仁義を切る」は、事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておくことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子新規取引先には、まずきちんと仁義を切るべきだ。
例文②
B男今回の件については、先方に一度仁義を切っておこう。
例文③
C子長年お世話になった部署には、きちんと仁義を切って退職した。
例文④
B子独立前に前職の会社へ仁義を切るのが筋だろう。
例文⑤
C男上司を通さずに進める前に、最低限の仁義は切ってほしい。
【仁義を切るを使う時の注意点】
「仁義を切る」は任侠由来の表現のため、ビジネスの正式な場ではやや俗っぽく捉えられる可能性があります。
「ご挨拶をする」「筋を通す」などの表現に言い換えるほうが無難です。
「仁義を切る」の類義語・言い換え4選
『仁義を切る』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 挨拶回
- 根回し
- 礼を尽くす
- 筋を通す
類義語①挨拶回の意味
謝意や敬意などを述べにあちこち回って歩くこと。
引用:コトバンク
B子新任の部長として、まずは取引先へ挨拶回りを行った。
類義語②根回しの意味
交渉や会議などで、事をうまく運ぶために、あらかじめ手を打っておくこと。下工作。
引用:Weblio辞書
A子会議の前に関係者へ根回しをしておいた。
類義語③礼を尽くすの意味
礼儀や作法、相手への敬意などの気持ちを表現しきること。
引用:Weblio辞書
B男お世話になった方々には、最後まで礼を尽くしたい。
類義語④筋を通すの意味
首尾を一貫させる。また、道理にかなうようにする。
引用:Weblio辞書
B子たとえ不利でも、自分の意見に筋を通した。

「仁義を切る」と「筋を通す」の違いは?
「仁義を切る」と「筋を通す」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「仁義を切る」には事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておくという意味がありますが、
それに対し「筋を通す」には、首尾を一貫させるという意味があります。
「仁義を切る」は、けじめとして正式にあいさつをすることを指す言葉ですが、「筋を通す」は、自分の立場や考えに一貫性を持たせ、道理を守ることを意味します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「仁義を切る」は英語で『behind the scenes negotiations』
仁義を切るは英語の『behind the scenes negotiations』に言い換えることができます。
英語の『behind the scenes negotiations』には
- 根回し
という意味があります。
「仁義を切る」の対義語・反対語は『無礼』
仁義を切るの対義語は、『無礼』になります。
無礼には
- 無礼であるさま
- 無作法
などの意味があり、無礼であるさまを表す際に用いられます。
B男無礼を承知で申し上げますが、率直な意見を述べさせていただきます。
事をなすにあたって、先任者・関連部署などにひととおりのあいさつをしておくという意味の「仁義を切る」に対して、無礼であるさまという意味の「無礼」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


