「人畜無害」という言葉には、「他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人」などという意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「人畜無害」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「人畜無害」の意味は『他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人』など
人畜無害の読み方は「じんちくむがい」です。
語源は、人間と家畜を意味する「人畜」と、害がないことを意味する「無害」が組み合わされた四字熟語です。
『人畜無害』には
- 人や動物に対して害がないこと
- 他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人
などの意味があります。
「人畜無害」の正しい使い方を例文で紹介!
「人畜無害」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①人や動物に対して害がないことを表す時
人や動物に対して無害であることを表す時に使われます。
【例文①】
これは人畜無害な除草剤です。
【例文②】
人畜無害な洗剤を使用しているので、小さなお子さんにも安心です。
例文②他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人を表す時
主に皮肉や侮蔑の意を込め、平凡である人に向けて使われます。
【例文①】
僕はよく人畜無害だと言われるが、褒められているのだろうか?
【例文②】
人畜無害な人ばかり集まっても仕方がない。
【人畜無害を使う時の注意点】
「人畜無害」は、人に対して使う場合、良い意味と悪い意味のどちらにも取ることができる言葉です。
- 褒め言葉としては、問題を起こさない人や安心できる人
- 悪口としては、自分の主張がない人や取り柄のない人
という意味で使われます。
文脈や雰囲気に沿って理解するようにしましょう。
「人畜無害」の類義語・言い換え3選
『人畜無害』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 無害
- 毒にも薬にもならない
- 役立たず
類義語①無害の意味
害がないこと。悪い影響を及ぼさないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
この農薬は無害です。
類義語②毒にも薬にもならないの意味
害もなく益もない。じゃまにもならないが、たいして役にも立たない。
引用:goo辞書
彼は毒にも薬にもならない人だ。
類義語③役立たずの意味
役に立たないこと。また、そういう人や物。
引用:goo辞書
この役立たずが!
「人畜無害」と「毒にも薬にもならない」の違いは?
「人畜無害」と「毒にも薬にもならない」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「人畜無害」には他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人という意味がありますが、
それに対し「毒にも薬にもならない」には、じゃまにもならないが、たいして役にも立たないという意味があります。
どちらも、役に立たないような平凡な人のことを意味する言葉で、類義語として使うことができます。
一般的には「人畜無害」の方が「毒にも薬にもならない」よりも広く使われている言い回しです。
「人畜無害」は英語で『harmless to humans and animals』
人畜無害は英語の『harmless to humans and animals』に言い換えることができます。
英語の『harmless to humans and animals』には
- 人体や動物に無害である
という意味があります。
「人畜無害」の対義語・反対語は『危険人物』
人畜無害の対義語は、『危険人物』になります。
危険人物には
- 危険思想をもっている人物
- 油断のならない人物
などの意味があり、危険思想をもっている人や油断のならない人を表す際に用いられます。
彼は僕にとっては危険人物です。
人や動物に対して害がないことや、他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人という意味の「人畜無害」に対して、危険思想をもっている人物や油断のならない人物という意味の「危険人物」は、反対の意味の言葉として使うことができます。