「上梓」という言葉には、「書物を出版すること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「上梓」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「上梓」の意味は『書物を出版すること』」
上梓の読み方は「じょうし」です。
昔の中国では、梓の木が版木に用いられていたこが語源となり、「上梓」が出版という意味を持つようになったと言われています。
「上」と「梓」のそれぞれの意味は、
- 「上」は、おおやけの場に出すこと
- 「梓」は、版木
この2つが合わさってできた言葉です。
『上梓』には
- 文字などを版木に刻むこと
- 書物を出版すること
などの意味があります。
「上梓」の正しい使い方を例文で紹介!
「上梓」は、書物を出版することを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
推しの写真集が上梓された。
例文②
10月に新刊が上梓された。
例文③
今年上梓されたエッセイは、飛ぶように売れている。
例文④
昨年上梓した書籍が、図書館にも並ぶようになったらしい。
例文⑤
歌集を上梓する運となりました。
【上梓を使う時の注意点】
「上梓」は出版という意味の言葉ですが、古風な言い回しで現代ではあまり使われていません。
上品な印象の言葉ですが、意味が通じない場合もありますので、気をつけましょう。
「上梓」の類義語・言い換え4選
『上梓』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 出版
- 発行
- 刊行
- 発刊
類義語①出版の意味
印刷その他の方法により、書籍・雑誌、並びにそのデジタルデータなどを製作して販売または頒布すること。
引用:goo辞書
エッセイを出版することになりました。
類義語②発行の意味
図書・新聞・雑誌などを印刷して、世に出すこと。
引用:goo辞書
この雑誌は、今月発行されました。
類義語③刊行の意味
書籍などを印刷して世に出すこと。出版。
引用:goo辞書
会報は年に4回刊行されます。
類義語④発刊の意味
新聞・雑誌などの定期刊行物を出しはじめること。また、図書などを出版すること。
引用:goo辞書
新しく主婦をターゲットにした雑誌が発刊されました。
「上梓」と「出版」の違いは?
「上梓」と「出版」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「上梓」には書物を出版することという意味がありますが、
それに対し「出版」には、印刷その他の方法により、書籍・雑誌、並びにそのデジタルデータなどを製作して販売または頒布することという意味があります。
どちらも、書籍などを販売したり配布したりする言葉で類義語として使われます。
しかし、「上梓」は古風な言い回しで、現代ではあまり一般的には使われておらず、「出版」の方が一般的に広く使われています。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「上梓」は英語で『publication』
上梓は英語の『publication』に言い換えることができます。
英語の『publication』には
- 出版
- 発行
- 刊行
などという意味があります。
「上梓」の対義語・反対語は『絶版』
上梓の対義語は、『絶版』になります。
絶版には
- 一度出版した本の版を廃棄して再び発行しないこと
などの意味があり、一度出版した本の版を廃棄して再び発行しないことを表す際に用いられます。
その本は現在絶版になっています。
書物を出版することという意味の「上梓」に対して、一度出版した本の版を廃棄して再び発行しないことという意味の「絶版」は、反対の意味の言葉として使うことができます。