「過半数」という言葉には、「全体の半分よりも多い数」という意味があります。
多数決を取るときなどによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「過半数」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
過半数の意味は『全体の半分よりも多い数』
過半数の読み方は「かはんすう」です。
全体の半分を表す「半数」に、超えるという意味の「過」ついた言葉です。
文字通り、半分を超えるという意味を表しています。
「過半数」は、ちょうど半分の数は含まれませんので気をつけましょう。
例えば、1〜10の過半数は6〜10となります。ちょうど半分の5は含まれません。
『過半数』には
- 全体の半分よりも多い数
という意味があります。
「過半数」の正しい使い方を例文で紹介!
「過半数」は、全体の半分よりも多い数を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この映画を見にきている過半数が、親子連れです。
例文②
大学生の過半数は、アルバイトをしています。
例文③
過半数の賛成を得て、この議案は可決となりました。
例文④
クラスの過半数の生徒が、電車通学しています。
例文⑤
アンケートの結果、全体の過半数が「満足」と答えました。
【過半数を使う時の注意点】
「過半数を超える」という表現が時々されますが、これは厳密には間違いです。
「過半数」という言葉自体に、半数を超えるという意味がありますので、「過半数を超える」は重複表現となってしまいます。
「過半数を占める」などの表現をすると違和感なく伝えることができます。
使用の際には気をつけましょう。
「過半数」の類義語・言い換え5選
『過半数』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 多数
- 大半
- 大方
- 主流
- マジョリティー
類義語①多数の意
1 人や物の数が多いこと。
2 大部分。大半。
引用:goo辞書
賛成多数で、可決されました。
類義語②大半の意味
全体の半数を超えていること。半分以上。過半。大部分。副詞的にも用いる。
引用:goo辞書
我が家では、大半の家事を私が行なっています。
類義語③大方の意味
物事や事柄の大体。大部分。あらかた。
引用:goo辞書
今日の作業は、大方終わりました。
類義語④主流の意味
集団・組織のなかで中心を占める流派・派閥。
引用:goo辞書
うちの部では、メモを取るときにiPadを使うのが主流です。
類義語⑤マジョリティーの意味
大多数。過半数。多数派。
引用:goo辞書
マジョリティーの意見ばかりが通る世の中に、嫌気がさす。
「過半数」と「半数以上」の違いは?
「過半数」と「半数以上」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「過半数」には全体の半分よりも多いという意味がありますが、
それに対し「半数以上」には、全体の半分の数を含め、それよりも多い数量という意味があります。
2つの言葉の違いは、「ちょうど半分の数」が含まれるか含まれないかです。
「過半数」はちょうど半分の数を含まれませんが、「半数以上」には含まれます。
例えば、「100の過半数」の場合は「51〜100」のを、「100の半数以上」の場合は「50〜100」のことを表します。
似ていて紛らわしい言葉ですので、しっかりと違いを覚えておきましょう。
「過半数」は英語で『majority』
過半数は英語の『majority』に言い換えることができます。
英語の『majority』には
- 過半数
- 大多数
という意味があります。
「過半数」の対義語・反対語は『半数以下』
過半数の対義語は、『半数以下』になります。
半数以下には
- 全体の半分の数よりも少ない
という意味があり、全体の半分よりも少ない数を表す際に用いられます。
この会社は副業OKですが、実際に副業を行なっている人は、半分以下です。
全体の半分よりも多い数という意味の「過半数」に対して、全体の半分よりも少ない数という意味の「半数以下」は、反対の意味の言葉として使うことができます。