「紙一重」という言葉には、「1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違い」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「紙一重」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「紙一重」の意味は『1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違い』
紙一重の読み方は「かみひとえ」です。
明確な語源は不明ですが、用紙を意味する「紙」と、そのものだけあることを意味する「一重」が組み合わされた言葉です。
元々は「紙一枚」という意味で、「薄い紙切れ一枚ほど」のことを表すことから、わずかな違いという意味をもつようになりました。
『紙一重』には
- 1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違い
などの意味があります。
「紙一重」の正しい使い方を例文で紹介!
「紙一重」は、きわめてわずかな違いを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼は紙一重の差で優勝した。
例文②
彼女に浮気されて、愛と憎しみは紙一重だと痛感した。
例文③
彼と私の実力は、紙一重です。
例文④
兄を見ていると、馬鹿と天才は紙一重だと思う。
例文⑤
今回の試験は紙一重の差で不合格だった。
【紙一重を使う時の注意点】
「紙一重」を使った有名な言い回しに、「馬鹿と天才は紙一重」というものがあります。
これは「常識に囚われない天才的な発想は常識のない馬鹿と区別がつかない」という意味で使われます。
「紙一重」の類義語・言い換え2選
『紙一重』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 表裏一体
- 隣り合わせ
類義語①表裏一体の意味
二つのものの関係が、表と裏のように密接で切り離せないこと。
引用:goo辞書
正義と悪は、ある意味表裏一体だ。
類義語②隣り合わせの意味
常に近い関係にあることのたとえ。
引用:goo辞書
いつ病状が悪くなるか分からないので、死と隣り合わせの毎日です。
「紙一重」と「表裏一体」の違いは?
「紙一重」と「表裏一体」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「紙一重」には1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違いという意味がありますが、
それに対し「表裏一体」には、2つのものの関係が、表と裏のように密接で切り離せないことという意味があります。
「紙一重」は、わずかな差や少しの違いを意味しますが、「表裏一体」は切り離せない関係であることを表します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「紙一重」は英語で『fine line』
紙一重は英語の『fine line』に言い換えることができます。
英語の『fine line』には
- 紙一重
- 微細線
などという意味があります。
「紙一重」の対義語・反対語は『桁外れ』
紙一重の対義語は、『桁外れ』になります。
桁外れには
- 価値や規模などが、他からかけ離れていること
- けたちがい
などの意味があり、価値や規模などが、他からかけ離れていることを表す際に用いられます。
彼の筋力は、桁外れです。
1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違いという意味の「紙一重」に対して、価値や規模などが、他からかけ離れていることという意味の「桁外れ」は、反対の意味の言葉として使うことができます。