「観点」という言葉には、「物事を見たり考えたりする立場」という意味があります。
議論や何かの判断を下す際の根拠を示す時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「観点」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
観点の意味は『物事を見たり考えたりする立場』
観点の読み方は「かんてん」です。
語源は英語のpoint of viewを訳した言葉から来ており、
- 「観」は外から見たようすや感じ
- 「点」は特に注目すべき箇所
の2つが合わさってできた言葉です。
『観点』には
- 物事を見たり考えたりする立場
- 見地
などの意味があります。
観点の正しい使い方を例文で紹介!
「観点」は、客観的な立場を表す時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
長期的な観点から見るとこの部分のコストは抑えておいた方がいい。
例文②
別の観点からその課題に注目してみてはどうだろうか。
例文③
環境保護の観点から、使い捨ての物をなるべく利用しないことも有効な対策の一つだ。
例文④
最終確認の前に小休憩などワンクッション入れると別の観点からミスに気づきやすくなる。
例文⑤
専門的観点からアドバイスを頂きたく、今回○○氏をお招きした。
観点の類義語・言い換え5選
『観点』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 見地
- 次元
- 見解
- スタンス
- 姿勢
類義語①見地の意味
医学的な見地からその事故の真相を明らかにするべきだ。
類義語②次元の意味
- 数学で、一般的な空間の広がり方の度合いを表すもの。座標の数で表される。線は一次元、面は二次元、立体は三次元。空間は三次元であるが、n次元や無限次元も考えられる。
- 物理量を長さ・時間・質量の積の形で表示したもの。
- 物事を考えたり行ったりするときの立場。また、その程度や水準。
引用:goo辞書
これまでとは次元の違う対策を打ち出さなければならない。
類義語③見解の意味
ある物事についての価値判断や評価。意見。また、広く基本的なものの見方。けんげ。
引用:コトバンク
「開運!なんでも鑑定団」という番組では、それぞれの専門家の見解からお宝の値段をつけている。
類義語④スタンスの意味
英語で「立場」や「態度」を意味する言葉である。特に、ある問題や議論に対して取るべき姿勢や考え方を示す際に用いられる。
引用:Weblio辞書
彼は基本的に中立のスタンスをとっている。
類義語⑤姿勢の意味
- からだの構え方。また、構え。かっこう。
- 心構え。態度。
引用:goo辞書
いくら客とはいえ、常識のなっていない人には厳しい姿勢で応じるべきだ。
観点と視点の違いは?
「観点」と「視点」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「観点」には物事を見たり考えたりする立場という意味がありますが、それに対し「視点」には視線の注がれるところという意味があります。
「観点」は考え方など抽象的な事柄、「視点」はより具体的で目に見えるものに対して使います。
観点は英語で『point of view』
観点は英語の『point of view』に言い換えることができます。
英語の『point of view』には
- 視点
- 観点
という意味があります。
観点の対義語・反対語は『ありません』
観点の対義語は、ありません。