「葛藤」という言葉には、「いずれをとるか迷うこと」という意味があります。
心の中で感情や欲求のどれをとるか迷うときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「葛藤」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「葛藤」の意味は『いずれをとるか迷うこと』
葛藤の読み方は「かっとう」です。
語源は「葛」と「藤」のつるがもつれ絡む様子から来ており、
- 「葛」はつる性植物の総称・つるくさ・かずらぐさ
- 「藤」はつる性植物の総称
の2つが合わさってできた言葉です。
『葛藤』には
- いずれをとるか迷うこと
- 対立し、いがみ合うこと。
- 正道を妨げる煩悩のたとえ。
などの意味があります。
「葛藤」の正しい使い方を例文で紹介!
「葛藤」は、心の中で感情や欲求のどれをとるか迷うときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
勉強するか遊びに行くか、私はいつも葛藤している。
例文②
社長と会長の間には長い葛藤があるらしい。
例文③
兄はいつも私と母の葛藤に巻き込まれる。
例文④
親子の葛藤がある家庭は少なくないはずだ。
例文⑤
今までどんな葛藤があったのか私はなにも知らない。
【葛藤を使う時の注意点】
葛藤の意味は文脈から判断する必要があります。
「葛藤」の類義語・言い換え5選
『葛藤』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 揉め事
- いざこざ
- 衝突
- 仲違い
- 悶着
類義語①揉め事の意味
争いごと。ごたごた。
引用:weblio辞書
どうしてうちのクラスは揉め事が絶えないのだろう。
類義語②いざこざの意味
もめごと。争いごと。ごたごた。
引用:goo辞書
私の職場ではいざこざが絶えない。
類義語③衝突の意味
相反する立場・利害などがぶつかって争いとなること。
引用:weblio辞書
姉と母はいつも意見の衝突がある。
類義語④仲違いの意味
仲が悪くなること。なかたがえ。
引用:goo辞書
昨日の喧嘩がきっかけで友達と仲違いしてしまった。
類義語⑤悶着の意味
感情や意見の食い違いから起こるもめごと。いさかい。
引用:weblio辞書
あの二人の間にはひと悶着ありそうだ。
「葛藤」と「苦悩」の違いは?
「葛藤」と「苦悩」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「葛藤」にはいずれをとるか迷うことという意味がありますが、
それに対し「苦悩」には苦しみ悩むことという意味があります。
どちらにも悩むことという意味がありますが、葛藤は心のなかでいずれをとるか迷う、苦悩には苦しみ悩むという違いがあります。
「葛藤」は英語で『conflict』
葛藤は英語の『conflict』に言い換えることができます。
英語の『conflict』には
- 論争
- 対立
という意味があります。
「葛藤」の対義語・反対語は『平穏』
葛藤の対義語は、『平穏』になります。
平穏には
- おだやか
- 変わったことがない
などの意味があり、穏やかな気持ちを表す時などに用いられます。
迷うことを意味する葛藤と違い、平穏には変わることもない穏やかという意味あります。