「形跡」という言葉には、「物事が行われたあと」という意味があります。
事件現場などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「形跡」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「形跡」の意味は『物事が行われたあと』
形跡の読み方は「けいせき」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「形」は物事の様子
- 「跡」は物事の行われたあとかた
の2つが合わさってできた言葉です。
『形跡』には
- 物事が行われたあと
- 何かがあったあと
などの意味があります。
「形跡」の正しい使い方を例文で紹介!
「形跡」は、物事が行われたあとを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
会社のパソコンでログインした形跡を残しておこう。
例文②
調べていくうちに、事件の形跡が明らかになった。
例文③
このページは、山田さんが作業をした形跡があります。
例文④
娘が戸棚をいたずらした形跡が、明らかに残っている。
例文⑤
サンタが家に侵入した形跡はないのに、枕元にプレゼントが置かれているのはなぜだろう。
【形跡を使う時の注意点】
ビジネスシーンでよく使われる「エビデンス」という言葉は「形跡」という意味で使われる場合があります。
「形跡」の意味と併せて覚えておくとスマートですね。
「形跡」の類義語・言い換え5選
『形跡』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 跡
- 痕跡
- 跡形
- 足跡
- 名残
類義語①跡の意味
何かが通っていったしるし。
引用:goo辞書
靴の跡を辿って行くと、ある小屋に着いた。
類義語②痕跡の意味
過去にある事物があったことを示す、あとかた。形跡。
引用:goo辞書
犯人は痕跡を全く残さなかった。
類義語③跡形の意味
もと何かがあった証拠として残っているしるし。形跡。痕跡 (こんせき) 。
引用:goo辞書
あのスーパーは跡形もなく取り壊されてしまった。
類義語④足跡の意味
立ち寄った道筋。逃げた行方。足どり。
引用:goo辞書
警察は犯人の足跡を追っています。
類義語⑤名残の意味
ある事柄が過ぎ去ったあとに、なおその気配や影響が残っていること。また、その気配や影響。余波 (よは) 。
引用:goo辞書
東北にはまだ冬の名残が残っています。
「形跡」と「痕跡」の違いは?
「形跡」と「痕跡」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「形跡」には物事が行われたあとという意味がありますが、
それに対し「痕跡」には、過去にある事物があったことを示す、あとかたという意味があります。
「形跡」は、事件の内容が推測できるくらい具体的な跡を表す際などに使われますが、「痕跡」は推測できるような具体的な跡でなくても使うことができます。
同じような場面で使われる言葉ですが、ニュアンスに若干の違いがあるので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「形跡」は英語で『traces』
形跡は英語の『traces』に言い換えることができます。
英語の『traces』には
- 跡
- 足跡
などという意味があります。
「形跡」の対義語・反対語はありません
形跡の対義語は、ありません。