「蛍雪の功」という言葉には、「苦労して勉学に励んだその成果」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「蛍雪の功」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「蛍雪の功」の意味は『苦労して勉学に励んだその成果』

蛍雪の功の読み方は「けいせつのこう」です。
語源は、中国の故事です。
晋の時代、貧しくて灯りが買えない車胤は袋に集めた蛍の光で読書し、孫康は雪に反射する月明かりを利用して勉学に励んだとされます。
この二つの話から、苦しい環境でも努力して学び、成果を上げることを「蛍雪の功」というようになりました。
『蛍雪の功』には
- 苦労して勉学に励んだその成果
などの意味があります。
「蛍雪の功」の正しい使い方を例文で紹介!

「蛍雪の功」は、苦労して勉学に励んだその成果を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼女の合格は、長年の蛍雪の功によるものだ。
例文②
B男夜遅くまで机に向かった日々が、蛍雪の功として報われた。
例文③
C子家計を助けながら勉強を続けた彼の成功は、蛍雪の功と言える。
例文④
B子毎晩遅くまで努力を続けた結果が、蛍雪の功として実を結んだ。
例文⑤
C男蛍雪の功のおかげで、志望校に入れた。
【蛍雪の功を使う時の注意点】
蛍雪の功は、苦しい環境でも努力を続けた結果として得られた成果に使う言葉です。
単なる成功や一時的な頑張りには合わず、長い期間努力したことを表す際に使われます。
「蛍雪の功」の類義語・言い換え3選

『蛍雪の功』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 苦学力行
- 努力の結晶
- 刻苦勉励
類義語①苦学力行の意味
苦労して学問をし、努力すること。
引用:コトバンク
B子苦学力行を続けて、資格試験に合格した。
類義語②努力の結晶の意味
A子この作品は、長年の努力の結晶だ。
類義語③刻苦勉励の意味
大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむこと。
引用:Weblio辞書
B男彼女は刻苦勉励を重ね、目標を達成した。

「蛍雪の功」と「苦学力行」の違いは?

「蛍雪の功」と「苦学力行」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「蛍雪の功」には苦労して勉学に励んだその成果という意味がありますが、
それに対し「苦学力行」には、苦労して学問をし、努力することという意味があります。
「蛍雪の功」は、苦しい環境でも勉強を続けた結果、成果が出たことを表しますが、「苦学力行」は、貧しさや困難の中で学び、学んだことを実際の行動に移す姿勢そのものを指します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「蛍雪の功」は英語で『hard work』

蛍雪の功は英語の『hard work』に言い換えることができます。
英語の『hard work』には
- 刻苦
- 猛勉強
- 勤勉
という意味があります。
「蛍雪の功」の対義語・反対語は『怠惰』

蛍雪の功の対義語は、『怠惰』になります。
怠惰には
- すべきことをしない様子
などの意味があり、すべきことをしない様子を表す際に用いられます。
B男怠惰な生活を続けていると、体調を崩しやすい。
苦労して勉学に励んだその成果という意味の「蛍雪の功」に対して、すべきことをしない様子を表す「怠惰」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


