「詭弁」という言葉には、「道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「詭弁」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「詭弁」の意味は『道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論』
詭弁の読み方は「きべん」です。
語源は、中国の歴史書『史記』で、言葉巧に相手を欺く議論を表す際に使われたことです。
『詭弁』には
- 道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論
- こじつけ
- 論理学で、外見・形式をもっともらしく見せかけた虚偽の論法
などの意味があります。
「詭弁」の正しい使い方を例文で紹介!
「詭弁」は、道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の詭弁に翻弄されてしまった。
例文②
詭弁を弄す前に、事実を認めてほしい。
例文③
彼女の詭弁には困り果ている。
例文④
あなたの詭弁はもう聞きたくない。
例文⑤
本当のことを言っているのに、それは詭弁だと言われてしまった。
【詭弁を使う時の注意点】
「詭弁」は「詭弁を弄する(ろうする)」という使われ方をよくします。
これは、本当は間違いだとわかっているのに、あたかも正しいかのように見せかけることという意味です。
「詭弁」の類義語・言い換え5選
『詭弁』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- いかさま
- ごまかし
- 虚偽
- 屁理屈
- でたらめ
類義語①いかさまの意味
いかにも本当らしく見せかけること。また、そのさまや、そのもの。いんちき。
引用:goo辞書
いかさまをするような人とは、一緒にゲームしたくありません。
類義語②ごまかしの意味
だまして人目を欺くこと。でまかせを言って真実を隠すこと。
引用:goo辞書
ごまかそうと思ったが、彼には全て見透かされていた。
類義語③虚偽の意味
真実ではないのに、真実のように見せかけること。うそ。いつわり。
引用:goo辞書
彼の言っていることは虚偽の内容でした。
類義語④屁理屈の意味
まるですじの通らない理屈。道理に合わない理屈。
引用:goo辞書
屁理屈ばかり言っていないで、手を動かしてください。
類義語⑤でたらめの意味
根拠がないこと。首尾一貫しないこと。いいかげんなこと。また、そのさまや、そのような言動。
引用:goo辞書
全く分からなかったので、回答用紙にでたらめな答えを書きました。
「詭弁」と「強弁」の違いは?
「詭弁」と「強弁」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「詭弁」には道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論という意味がありますが、
それに対し「強弁」には、無理に理屈をつけて、自分の意見や言い訳を通そうとすることという意味があります。
「詭弁」は筋道の通らないことをこじつけて言いくるめ、正当化するという意味ですが、「強弁」は強く言い張ることを意味します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「詭弁」は英語で『sophism』
詭弁は英語の『sophism』に言い換えることができます。
英語の『sophism』には
- 詭弁
- こじつけ
などという意味があります。
「詭弁」の対義語・反対語は『正論』
詭弁の対義語は、『正論』になります。
正論には
- 道理にかなった正しい意見や議論
などの意味があり、道理にかなった正しい意見や議論を表す際に用いられます。
正論は時に人を傷つける。
道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論という意味の「詭弁」に対して、道理にかなった正しい意見や議論という意味の「正論」は、反対の意味の言葉として使うことができます。