「木を見て森を見ず」という言葉には、「小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「木を見て森を見ず」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「木を見て森を見ず」の意味は『小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ』
木を見て森を見ずの読み方は「きをみてもりをみず」です。
語源は、英語のことわざの「You can not see the wood for the trees.」の訳です。
これは、「一本の木だけを注意して森の全体を見ない」という意味です。
『木を見て森を見ず』には
- 小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ
などの意味があります。
「木を見て森を見ず」の正しい使い方を例文で紹介!
「木を見て森を見ず」は、小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
木を見て森を見ずにならないように、全体指示を出す際には気をつけたい。
例文②
木を見て森を見ずでは、リーダーは務まらない。
例文③
木を見て森を見ずの議論は時間の無駄だ。
例文④
木を見て森を見ずにならないように、しっかりと計画を練ろう。
例文⑤
小さなデータに執着していると、木を見て森を見ずになってしまうよ。
【木を見て森を見ずを使う時の注意点】
「木を見て森を見ず」は、英語由来のことわざです。
日本だけでなく、ドイツ語やフランス語でも使われる言い回しですので、覚えておきましょう。
「木を見て森を見ず」の類義語・言い換えは「鹿を逐う者は山を見ず」
『木を見て森を見ず』の類義語や言い換えの言葉は「鹿を逐う者は山を見ず」です。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 鹿を逐う者は山を見ず
類義語①鹿を逐う者は山を見ずの意味
利益を得ることに熱中している者は、他の事は顧みなくなるのたとえ。鹿を逐う猟師は山を見ず。
引用:goo辞書
鹿を逐う者は山を見ず。視野を広くもとう。
「木を見て森を見ず」は英語で『can't see the forest for the trees』
木を見て森を見ずは英語の『can't see the forest for the trees』に言い換えることができます。
英語の『can't see the forest for the trees』には
- 木を見て森を見ず
- 情況をよく把握できない
という意味があります。
「木を見て森を見ず」の対義語・反対語は『鹿を追う者は兎を顧みず』
木を見て森を見ずの対義語は、『鹿を追う者は兎を顧みず』になります。
鹿を追う者は兎を顧みずには
- 大きな利益をあげようとする人は小さな利益などの些細なことは気にしない
という意味があり、大事を成そうとする者は、小言にとらわれないことを表す際に用いられます。
僕はいつも、鹿を追う者は兎を顧みずを心がけています。
小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことを表す「木を見て森を見ず」に対して、大きな利益をあげようとする者は、小さな利益など問題にもしないことという意味の「鹿を追う者は兎を顧みず」は、反対の意味の言葉として使うことができます。