「毀誉褒貶」という言葉には、「ほめたりけなしたりすること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「毀誉褒貶」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「毀誉褒貶」の意味は『ほめたりけなしたりすること』
毀誉褒貶の読み方は「きよほうへん」です。
語源は4つの文字の組み合わせで、
- 「毀・貶」がけなす事
- 「誉・褒」がほめる事
を意味しています。
反対の意味の言葉を組み合わせることで意味を強調した四字熟語です。
『毀誉褒貶』には
- ほめたりけなしたりすること
- そしりとほまれ
- ほめたりけなしたりする世評
などの意味があります。
「毀誉褒貶」の正しい使い方を例文で紹介!
「毀誉褒貶」は、ほめたりけなしたりすることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
毀誉褒貶は気にしすぎないほうがいい。
例文②
有名になると、世間から毀誉褒貶が集まる。
例文③
彼女はSNS上の毀誉褒貶を気にして、病んでしまいました。
例文④
毀誉褒貶を真摯に受け止め、改善していく。
例文⑤
毀誉褒貶に耐えられるメンタルがほしい。
【毀誉褒貶を使う時の注意点】
「毀誉褒貶」は、「毀誉」と「褒貶」、それぞれの言葉としても使うことができます。
「毀誉」も「褒貶」も悪口を言うこととほめることを意味しています。
「毀誉褒貶」の類義語・言い換え2選
『毀誉褒貶』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 賛否両論
- 甲論乙駁(こうろんおつばく)
類義語①賛否両論の意味
賛成意見と反対意見の二つがあること、またその二つのそれぞれの意見のこと。賛成と反対が対立して、意見がまとまらず、議論の余地があること。
引用:goo辞書
駅前の再開発については、住民から賛否両論が集まっています。
類義語②甲論乙駁の意味
互いにあれこれ主張して議論がまとまらないこと。甲の人が論ずると、乙の人がそれに反対するというように議論がいろいろと出る意から。
引用:goo辞書
甲論乙駁で、なかなか議事が進みませんでした。
「毀誉褒貶」と「賛否両論」の違いは?
「毀誉褒貶」と「賛否両論」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「毀誉褒貶」にはほめたりけなしたりすることという意味がありますが、
それに対し「賛否両論」には、賛成意見と反対意見の2つがあることという意味があります。
「毀誉褒貶」は良いことや悪いことの意見があることを表しますが、「賛否両論」は、賛成と反対の両方の意見があることを意味します。
似ている四字熟語ですがニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「毀誉褒貶」は英語で『praise and censure』
毀誉褒貶は英語の『praise and censure』に言い換えることができます。
英語の『praise and censure』には
- 毀誉褒貶
という意味があります。
「毀誉褒貶」の対義語・反対語は『満場一致』
毀誉褒貶の対義語は、『満場一致』になります。
満場一致には
- その場所にいる全員の意見が一つになること
- だれも異議がないこと
などの意味があり、その場所にいる全員の意見が一つになることを表す際に用いられます。
この案は、満場一致で可決されました。
ほめたりけなしたりすることという意味の「毀誉褒貶」に対して、その場所にいる全員の意見が一つになることという意味の「満場一致」は、反対の意味の言葉として使うことができます。