「懇親」という言葉には、「親しいこと」という意味があります。
「懇親会」などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「懇親」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「懇親」の意味は『親しいこと』
懇親の読み方は「こんしん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「懇」と「親」のそれぞれの意味は、
- 「懇」は、ねんごろ
- 「親」は、したしい
この2つが合わさってできた言葉です。
『懇親』には
- ねんごろで親しいこと
- 親しく交際すること
などの意味があります。
「懇親」の正しい使い方を例文で紹介!
「懇親」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①ねんごろでしたしいことを表す時
態度や気持ちの丁寧さ・親切さを表す時に使われます。
【例文①】

お客様への対応は、常に懇親の心を忘れないように心がける。
【例文②】

懇親に接してもらったおかげで、手続きがスムーズに進んだ。
例文②親しく交際することを表す時
親しく交際することを表す時に使われます。
【例文①】

今日の懇親会では、いろいろな人と話したいと思っています。
【例文②】

年に一度の懇親旅行で、先輩社員と懇親を深めた。
【懇親を使う時の注意点】
「懇親」は、主にビジネスや公的な場面で「親しく交流すること」を表す言葉です。
特に「懇親会」のように集まりを表す使い方が多いので、覚えておきましょう。
「懇親」の類義語・言い換え5選
『懇親』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 交流
- 親交
- 交友
- 交際
- 友情
類義語①交流の意味
互いに行き来すること。特に、異なる地域・組織・系統の人々が行き来すること。また、その間でさまざまな物事のやりとりが行われること。
引用:Weblio辞書

新入社員同士の交流を深めるため、イベントが企画された。
類義語②親交の意味
親しくつきあうこと。親密な交際。
引用:Weblio辞書

その国と日本は、長年にわたって親交がある。
類義語③交友の意味
友人として交際すること。また、その友人。
引用:Weblio辞書

留学先で、たくさんの人と交友を深めることができて嬉しかった。
類義語④交際の意味
人と人とが互いに付き合うこと。まじわり。
引用:Weblio辞書

父に、彼と交際していることがバレた。
類義語⑤友情の意味
友達の間の情愛。友人としてのよしみ。
引用:Weblio辞書

俺たちの友情は永遠だ。

「懇親」と「親睦」の違いは?
「懇親」と「親睦」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「懇親」にはねんごろで親しいことという意味がありますが、
それに対し「親睦」には、親しく交わり、仲良くなることという意味があります。
「懇親」は、人と親しくなるために場を設けて交流することを指す場合が多いのに対して、「親睦」は、親しく交わり仲良くなる関係そのものを意味します。
どちらも人と親しく関わることを意味する言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「懇親」は英語で『intimacy』
懇親は英語の『intimacy』に言い換えることができます。
英語の『intimacy』には
- 親密
- 親交
- 親友関係
- ねんごろな間柄
などという意味があります。
「懇親」の対義語・反対語は『疎遠』
懇親の対義語は、『疎遠』になります。
疎遠には
- 遠ざかって関係が薄いこと
- 音信や訪問が久しく途絶えていること
などの意味があり、遠ざかって関係が薄いことを表す際に用いられます。

学生時代に仲の良かった友達とも、今ではすっかり疎遠になっている。
ねんごろで親しいことという意味の「懇親」に対して、遠ざかって関係が薄いことという意味の「疎遠」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
