「姑息」という言葉には、「一時しのぎの行為や短期的な解決策」という意味があります。
その場しのぎであることを表す際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「姑息」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「姑息」の意味は『一時しのぎの行為や短期的な解決策』
姑息の読み方は「こそく」です。
明確な語源や由来はありませんが、「姑」と「息」のそれぞれの意味は、
- 「姑」は、一時的に
- 「息」は、しのぐ
この2つが合わさってできた言葉です。
『姑息』には
- 一時しのぎの行為や短期的な解決策
などの意味があります。
「姑息」の正しい使い方を例文で紹介!
「姑息」は、一時しのぎの行為や短期的な解決策を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

姑息な方法ではなく、真面目に取り組むことが大切だ。
例文②

姑息な言い訳を重ねても、信頼は回復できない。
例文③

姑息な手を使うと、後々不利になるよ。
例文④

姑息な戦術を使わず、正々堂々と勝負した。
例文⑤

姑息な手段を使う人は嫌いです。
【姑息を使う時の注意点】
「姑息」は、ずるい・卑怯・その場しのぎの意味を持つネガティブな言葉です。
短期的で場当たり的な手段や行動に対して使われます。
人の性格を直接指すと批判的に聞こえるため、使う場面には注意が必要です。
「姑息」の類義語・言い換え5選
『姑息』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 卑怯
- 狡猾
- 小細工
- 一時凌ぎ
- 策謀
類義語①卑怯の意味
勇気がなく、物事に正面から取り組もうとしないこと。正々堂々としていないこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

卑怯な手を使わず、正々堂々と勝負すべきだ。
類義語②狡猾の意味
ずるく悪賢いこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

狡猾な策略によって、彼は困難をうまく切り抜けた。
類義語③小細工の意味
その場かぎりの策略。つまらない計略。
引用:Weblio辞書

小細工よりも本質的な努力が必要だ。
類義語④一時凌ぎの意味
その場だけ取りつくろって苦境を切り抜けること。一時の間に合わせ。
引用:Weblio辞書

一時凌ぎの対応では、問題を根本的に解決できない。
類義語⑤策謀の意味
はかりごとをめぐらすこと。たくらみ。策略。
引用:Weblio辞書

策謀をめぐらせるばかりで、現実の問題は放置されていた。

「姑息」と「卑怯」の違いは?
「姑息」と「卑怯」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「姑息」には一時しのぎの行為や短期的な解決策という意味がありますが、
それに対し「卑怯」には、勇気がなく、物事に正面から取り組もうとしないことという意味があります。
「姑息」は手段のやり方の巧妙さに着目しますが、「卑怯」は倫理的なズルさに着目するという違いがあります。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「姑息」は英語で『underhanded』
姑息は英語の『underhanded』に言い換えることができます。
英語の『underhanded』には
- 秘密の
- こそこそした
という意味があります。
「姑息」の対義語・反対語は『正々堂々』
姑息の対義語は、『正々堂々』になります。
正々堂々には
- 態度や手段が正しくりっぱなさま
などの意味があり、態度や手段が正しくりっぱな様子を表す際に用いられます。

正々堂々と戦おう。
一時しのぎの行為や短期的な解決策という意味の「姑息」に対して、態度や手段が正しくりっぱなさまを表す「正々堂々」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
