「ことごとく」という言葉には、「問題にしているもの全部」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ことごとく」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「ことごとく」の意味は『問題にしているもの全部』
ことごとくの読み方は「悉く」です。
語源は、全てという意味の「事」を重ねた「事事」に接尾語の「く」がついた言葉だと言われています。
『ことごとく』には
- 問題にしているもの全部
- 残らず
- すべて
- みな
などの意味があります。
「ことごとく」の正しい使い方を例文で紹介!
「ことごとく」は、問題にしているもの全部を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の作戦はことごとく失敗している。
例文②
彼は何度も彼女にアタックしているが、ことごとく振られている。
例文③
息子は、買ってあげたミニカーをことごとく無くしている。
例文④
このグループの新曲は、ことごとく売れている。
例文⑤
弟は起業してから、ことごとく成功している。
【ことごとくを使う時の注意点】
「ことごとく失敗した」「ことごとく上手くいかない」のようにマイナスなイメージで使われる方が多いですが、「ことごとく」自体にはマイナスの意味合いがないため、いいことも悪いことも表すことができます。
「ことごとく」の類義語・言い換え3選
『ことごとく』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 余すところなく
- すっかり
- 何もかも
類義語①余すところなくの意味
残らず。すべて。
引用:goo辞書
自分の力を余すところなく発揮することができました。
類義語②すっかりの意味
残るもののないさま。ことごとく。
引用:goo辞書
山盛りのチャーハンをすっかり食べてしまった。
類義語③何もかもの意味
どれもこれも。すべて。
引用:goo辞書
勤めていた企業が倒産し、何もかも失った気分だ。
「悉く」と「尽く」の違いは?
「悉く」と「尽く」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「悉く」には、問題にしているもの全部という意味がありますが、
それに対し「尽く」にも、問題にしているもの全部という意味があります。
どちらも「ことごとく」と読み、同じ意味を表す同音異字ですので、どちらを使っても問題ありません。
しかし「悉く」は常用漢字外であり、「尽く」は表外音訓で特別な読みですので、一般的にはひらがなで「ことどとく」と表記します。
「ことごとく」は英語で『entirely』
ことごとくは英語の『entirely』に言い換えることができます。
英語の『entirely』には
- まったく
- 完全に
などという意味があります。
「ことごとく」の対義語・反対語はありません
ことごとくの対義語は、ありません。