「厚誼」という言葉には、「情愛のこもった親しいつきあい」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「厚誼」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「厚誼」の意味は『情愛のこもった親しいつきあい』

厚誼の読み方は「こうぎ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「厚」と「誼」のそれぞれの意味は、
- 「厚」は、深いこと
- 「誼」は、友情や親交
この2つが合わさってできた言葉です。
『厚誼』には
- 情愛のこもった親しいつきあい
- 厚いよしみ
などの意味があります。
「厚誼」の正しい使い方を例文で紹介!

「厚誼」は、情愛のこもった親しいつきあいを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

これまでのご厚誼に深く感謝申し上げます。
例文②

長年の厚誼により、互いに信頼関係が築かれている。
例文③

両国の厚誼が、これからの貿易関係を支えるだろう。
例文④

厚誼を結んでいる取引先との会合がある。
例文⑤

今後とも変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願いいたします
【厚誼を使う時の注意点】
「厚誼」は深い友情や親しい交わりを表し、日常会話よりもビジネス文書や礼状など公式な場面で用いられることが多い言葉です。
相手からの深い配慮や友情を受ける側の立場で使われるため、「ご厚誼」という丁寧な言い回しでよく使われます。

「厚誼」の類義語・言い換え5選

『厚誼』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 友情
- 親交
- 親密
- 交誼
- 友誼
類義語①友情の意味
友達の間の情愛。友人としてのよしみ。
引用:Weblio辞書

彼女との友情は小学生の頃から続いている。
類義語②親交の意味
親しくつきあうこと。親密な交際。
引用:Weblio辞書

彼とは家族ぐるみで親交が深い。
類義語③親密の意味
互いの交際の深いこと。きわめて仲のよいこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

彼女と親密な関係になっています。
類義語④交誼の意味
友人としての親しいつきあい。よしみ。
引用:Weblio辞書

部員同士の交誼を深めることができた。
類義語⑤友誼の意味
友人としての情愛。友達のよしみ。友情。
引用:Weblio辞書

友誼を大切にして関係を築いた。
「厚誼」と「ご厚情」の違いは?

「厚誼」と「ご厚情」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「厚誼」には情愛のこもった親しいつきあいという意味がありますが、
それに対し「ご厚情」には、深い思いやりや心からの親切という意味があります。
「厚誼」は人との深い友情や親しい関係を指す言葉であるのに対して、「ご厚情」は相手の厚意や好意に対して感謝を表す表現です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「厚誼」は英語で『kindness』

厚誼は英語の『kindness』に言い換えることができます。
英語の『kindness』には
- 親切
- 優しさ
- いたわり
- 親切な行為
という意味があります。
「厚誼」の対義語・反対語は『疎遠』

厚誼の対義語は、『疎遠』になります。
疎遠には
- 遠ざかって関係が薄いこと
- 音信や訪問が久しく途絶えていること
などの意味があり、遠ざかって関係が薄いことを表す際に用いられます。

昔は毎日のように遊んでいたが、今では疎遠です。
情愛のこもった親しいつきあいという意味の「厚誼」に対して、遠ざかって関係が薄いことという意味の「疎遠」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
