「高尚」という言葉には、「気高く上品なこと」という意味があります。
学問や技芸、人間性などを評価するときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「高尚」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「高尚」の意味は『気高く上品なこと』

高尚の読み方は「こうしょう」です。
語源は漢字の「高」と「尚」から成り立っており、
- 「高」はけだかい、すぐれている
- 「尚」はたかい、たかくする
の2つが合わさってできた言葉です。
『高尚』には
- 学問・技芸・言行などの程度が高く上品なこと
- けだかくてりっぱなこと
などの意味があります。
「高尚」の正しい使い方を例文で紹介!

「高尚」は、学問や技芸、人間性などを評価するときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼女の研究は高尚な内容なので、理解するのが難しい。
例文②

美術館には高尚な作品がいくつも展示されている。
例文③

彼は知性と品性を兼ね備えていて、高尚な人物と言えます。
例文④

高尚な趣味をお持ちですね。
例文⑤

彼らの高尚な話題には入っていけない。
【高尚を使う時の注意点】
「高尚」は良い意味を持った言葉ですが、使い方によっては皮肉に聞こえてしまう場合もあるので、注意しましょう。
「高尚」の類義語・言い換え4選

『高尚』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 上品
- 高潔
- 気高い
- 高等
類義語①上品の意味
- 品質のよいこと。また、高級品。
- 品格のあるさま。品のよいさま。また、味などの洗練されているさま。
引用:goo辞書

彼女の上品な振る舞いは、周囲の人を魅了します。
類義語②高潔の意味
人柄がりっぱで、利欲のために心を動かさないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書

彼のように高潔な人物を私は知りません。
類義語③気高いの意味
- すぐれて上品に見える。気品がある。
- 身分が高い。高貴である。
引用:goo辞書

自分の信念を貫き通す主人公の姿は、気高く美しかった。
類義語④高等の意味
- 程度・等級・品位などが高いこと。また、そのさま。高級。
- 同種のものの中で、進化の度合いが高いこと。また、そのさま。
引用:goo辞書

日本独自の高等な技術によって、高品質の製品をつくっています。

「高尚」と「崇高」の違いは?

「高尚」と「崇高」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「高尚」には学問・技芸・言行などの程度が高く上品なことという意味がありますが、
それに対し「崇高」には、けだかく尊いことという意味があります。
「高尚」は学問や芸術、行動などの人が行うものの程度が高いことを表しますが、「崇高」は人間の理解を超えるような美しさや壮大さを表すときに使います。
「高尚」は英語で『lofty』

高尚は英語の『lofty』に言い換えることができます。
英語の『lofty』には
- 高尚な
- 高遠な
という意味があります。
「高尚」の対義語・反対語は『低俗』

高尚の対義語は、『低俗』になります。
低俗には
- 下品で俗っぽいこと
- 程度が低く、趣味の悪いこと
などの意味があり、程度が低く下品な様子を表すときに用いられます。

この番組は低俗な内容だから、子どもには見せたくない。
「高尚」は学問・技芸・言行などの程度が高く上品なことを表し、「低俗」は下品で俗っぽいことを表します。
