「無礼講」という言葉には、「身分・地位の差や礼儀作法を無視して行う宴会」という意味があります。
日常会話やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「無礼講」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
無礼講の意味は『身分・地位の差や礼儀作法を無視して行う宴会』

無礼講の読み方は「ぶれいこう」です。
語源は神事から来ており、本来の意味は「礼講の後に人間だけで行われる酒席」のことで、
神様の目を気にせず人間だけで打ち解けて楽しむ様子を「無礼講」と呼んでいました。
『無礼講』には
- 身分・地位の差や、礼儀作法を無視して行う宴会
などの意味があります。
「無礼講」の正しい使い方を例文で紹介!

「無礼講」は、上下関係や身分を無視した宴会のことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

今夜は無礼講なので楽しみましょう。
例文②

無礼講で行なわれた新年会はとても盛り上がりました。
例文③

上司に無礼講と言われ、羽目を外して楽しんだら後日怒られました。
例文④

部長がよく言う「今日は無礼講だから」はあまり信用してはいけません。
例文⑤

納涼会は社長たっての要望で無礼講で行われ、みんな大騒ぎでかなり盛り上がりました。
【無礼講を使う時の注意点】
「無礼講」は身分・地位の差や礼儀作法を無視して行う宴会のことを意味し、上下関係や身分を無視した宴会のことを表すときに使われます。
例文のように上司など目上の立場の人から目下の人へかける言葉です。
目下の人から目上の人に対して「無礼講」を使用するのは、相手に失礼であるため注意しましょう。
「無礼講」の類義語・言い換え5選

『無礼講』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 羽目を外す
- 裃を脱ぐ
- 忌憚のない
- 城府を設けず
- 胸襟を開く
類義語①羽目を外すの意味
興に乗って度を過ごす。
引用:goo辞書

先日の飲み会で、羽目を外し過ぎて後悔しています。
類義語②裃を脱ぐの意味

裃を脱いでここは楽しくいきましょう。
類義語③忌憚のないの意味

気になる点などありましたら、忌憚なくお申し付けください。
類義語④城府を設けずの意味

新しい校長先生は城府を設けずでとても話しやすい方です。
類義語⑤胸襟を開くの意味

彼には胸襟を開いて語り合う友人がいるはずです。

「無礼講」と「タメ口」の違いは?

「無礼講」と「タメ口」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「無礼講」には身分・地位の差や礼儀作法を無視して行う宴会という意味がありますが、
それに対し「タメ口」には、年下の者が年長者に対等の話し方をすることという意味があります。
「無礼講」は上下関係や身分を無視した宴会のことを表すときに使われる言葉で、「タメ口」は年下の者が年長者に対等の話し方をすること・親しい人同士のような話し方をすることを表すときに使われます。
どちらも似ている言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意しましょう。
「無礼講」は英語で『loosen up』

無礼講は英語の『loosen up』に言い換えることができます。
英語の『loosen up』には
- (試合などの前に)筋肉をほぐす・くつろぐ・けちらないで金を出す
- 気前よく払う・打ち解けて話す
という意味があります。
「無礼講」の対義語・反対語は『慇懃講』

無礼講の対義語は、『慇懃講』になります。
慇懃講には
- 参会者が礼儀正しさを崩さない集会
などの意味があり、参会者が礼儀正しさを崩さない集会のことを表すときに用いられます。

先日の飲み会は慇懃講だったから、気疲れしてしまいました。
「無礼講」は身分・地位の差や礼儀作法を無視して行う宴会を指し、「慇懃講」は参会者が礼儀正しさを崩さない集会のことを指しています。
