「主体」という言葉には、「物事を構成する上で中心となっているもの」という意味があります。
日常会話やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「主体」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「主体」の意味は『物事を構成する上で中心となっているもの』
主体の読み方は「しゅたい」です。
「主」は小学3年生、「体」は小学2年生で習う漢字で、
- 「主」は影響を与える側
- 「体」はある形や働きを持つ存在
の2つが合わさってできた言葉です。
『主体』には
- 物事を構成するうえで中心となっているもの
- 作用を他に及ぼしたりするもの
などの意味があります。
「主体」の正しい使い方を例文で紹介!
「主体」は、中心となっていることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

様々な職業体験ができるこのイベントは、子ども達が主体となって運営している。
例文②

文化祭は、学生主体で行われる年に一度のお祭りのようなものです。
例文③

この企画は一人一人が主体性を持って取り組んでほしいです。
例文④

この新商品は、無添加で自然な素材を主体として作られているので賞味期限が短いです。
例文⑤

彼はいつもチーム内でトラブルが起こった際、主体的に解決策を見つけようとしています。
【主体を使う時の注意点】
「主体」は物事を構成するうえで中心となっているものという意味で、何かの中心となり他の者に影響を与えることを表すときに使われます。
また、例文③・⑤のように「主体性」「主体的」などの表現で自分から行動するという意味もあります。
「主体」の類義語・言い換え5選
『主体』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 中心
- 本体
- 主部
- メーン(メイン)
- サブジェクト
類義語①中心の意味
- まんなか。中央。
- 物事の集中する場所。また、最も重要な位置にある物や人。また、その位置。
- 心のなか。心中。胸中。
- 重心のこと。
引用:コトバンク

できればあなたが中心となって進めてほしいです。
類義語②本体の意味
- そのものの本当の姿。正体。
- 付属物を除いた、主になる部分。
- 神社の神体。また、寺の本尊。
- 哲学で、現象を超えて存在する恒存的なもの。もろもろの存在の根底にあるもの。
引用:コトバンク

今回の件については、まずは物事の本体を捕らえる事が大切だと思います。
類義語③主部の意味
おもなところ。主要な部分。大切な部分。
引用:コトバンク

車の主部となっているエンジンが故障しているので修理には時間がかかります。
類義語④メーン(メイン)の意味

本日のメインは神戸牛でございます。
類義語⑤サブジェクトの意味

今日の会議のサブジェクトは予算についてです。

「主体」と「主導」の違いは?
「主体」と「主導」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「主体」には物事を構成する上で中心となっているものという意味がありますが、
それに対し「主導」には、中心となって他を導くことという意味があります。
どちらも「主」が使われており似ていますが、「主体」は、中心になっている様子のことで物事の主要となる構成部分を表現するときに使われます。
一方で「主導」は中心となり先立って物事を進めることを表すときに使われる言葉です。
「主体」は英語で『main constituent』
主体は英語の『main constituent』に言い換えることができます。
英語の『main constituentには
- 主体
という意味があります。
「主体」の対義語・反対語は『客体』
主体の対義語は、『客体』になります。
客体には
- 主体の認識・行為などの対象となるもの
- 意識から独立して存在する外界の事物
などの意味があり、主体によって影響を受ける対象や、主体とは独立した存在を表すときに用いられます。

悩んでいることを客体化できれば、思っているより簡単に解決できるかもしれません。
「主体」は、自ら行動を起こす側のことを指し、一方「客体」は、主体によって影響を受ける対象や、主体とは独立した存在を指しています。
