「転び出る」という言葉には、「転びながら逃げ出る」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「転び出る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「転び出る」の意味は『転びながら逃げ出る』
転び出るの読み方は「まろびでる」です。
語源は、ころがるという意味の「転ぶ(ころぶ)」の古い形の「まろぶ」と、ある範囲や中から外の方へ動き移るという意味の「出る」が組み合わされた言葉です。
『転び出る』には
- 転びながら逃げ出る
などの意味があります。
「転び出る」の正しい使い方を例文で紹介!
「転び出る」は、転びながら逃げ出ることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この話は、お爺さんの手からおむすびが転び出るところから話が始まります。
例文②
紙袋からりんごが転び出た。
例文③
弁当箱からミニトマトが転び出てしまった。
例文④
勢いよくボールが転び出たところを彼がキャッチした。
例文⑤
食べかけのたこ焼きが転び出て、彼女の足元へ落ちた。
【転び出るを使う時の注意点】
「転び出る」は、方言ではなく古くから使われている言い回しです。
漫画『鬼滅の刃』の中で、我妻善逸というキャラクターの「心臓が口からまろび出るところだった」というセリフで使われています。
日常会話ではあまり使われませんが、文学作品などに使われる場合がありますので、しっかりと覚えてきましょう。
「転び出る」の類義語・言い換え2選
『転び出る』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- ころがり出す
- ころがる
類義語①ころがり出すの意味
ころがってある場所に出てくる。ころがりでる。ころげだす。
引用:goo辞書
近くの雪玉が溶けて転がり出した。
類義語②ころがるの意味
ころころと回転しながら進む。ころげる。
引用:goo辞書
坂をころがるボールを走って追いかけました。
「転び出る」は英語で『roll』
転び出るは英語の『roll』に言い換えることができます。
rollの意味
ころがる、ころがっていく、流れ落ちる、(ベッドなどに)ころがるように入る、ころがりこむ、(ベッドなどから)ころがり出る、起き出る、さいころをころがす、なめらかに動く、車に乗っていく
英語の『roll』には
- ころがる
- ころがっていく
- ころがり出る
などという意味があります。
「転び出る」の対義語・反対語は『留まる』
転び出るの対義語は、『留まる』になります。
留まるには
- 進行していたものが停止する
- 立ちどまる
などの意味があり、進行していたものが停止することを表す際に用いられます。
コップの淵のギリギリで、水が留まっている。
転びながら逃げ出るという意味の「転び出る」に対して、進行していたものが停止するという意味の「留まる」は、反対の意味の言葉として使うことができます。