「マウントを取る」という言葉には、「自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示すること」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「マウントを取る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「マウントを取る」の意味は『自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示すること』
マウントを取るの読み方は「まうんとをとる」です。
猿などの動物が、他の個体に馬乗りになって、自らの優位性を示す行為が語源となっています。
このことから派生して、精神的に優位に立とうとする人の行動のことを「マウントを取る」というようになったと言われています。
『マウントを取る』には
- 自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示すること
などの意味があります。
「マウントを取る」の正しい使い方を例文で紹介!
「マウントを取る」は、自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示することを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼女はすぐにマウントを取ろうとするので苦手です。
例文②
聞いてもないのに、高学歴自慢でマウントを取るやつっているよなぁ。
例文③
昔は、こんなマウントを取るような発言はしない子だったのにな…。
例文④
マウントを取るような人とは距離を置いています。
例文⑤
SNSでマウントを取る発言はダサい。
【マウントを取るを使う時の注意点】
「マウントを取る」とされる具体的な行為は、自分の経歴や持ち物などを自慢することや、相手を見下すような言動を指します。
その人がマウントを取るつもりがなくても、話し方や内容によっては、相手がマウントを取られたと感じる場合がありますので気をつけましょう。
「マウントを取る」の類義語・言い換え3選
『マウントを取る』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- マウンティング
- やり込める
- 上から目線
類義語①マウンティングの意味
マウンティングとは、自分の方が相手よりも立場が上であること、また優位であることを示そうとする、行為や振る舞いのこと。特に、対人関係において、自分の優位性を示そうと自慢したり、相手を貶したりすることを指す。
引用:Weblio辞書
彼女と話しているとマウンティングされているようで不愉快でした。
類義語②やり込めるの意味
相手を言いまかし、黙らせる。
引用:goo辞書
彼は、人をやり込めるような話し方をする。
類義語③上から目線の意味
俗に、上の立場の者が下の者に対して示す言動。人に対して露骨に見下した態度を取ること。
引用:goo辞書
上から目線の人は大抵嫌われます。
「マウントを取る」と「自慢」の違いは?
「マウントを取る」と「自慢」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「マウントを取る」には自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示することという意味がありますが、
それに対し「自慢」には、自分で、自分に関係の深い物事を褒めて、他人に誇ることという意味があります。
「マウントを取る」は、自分が相手よりも優位であることを見せつけるための発言や行動を意味しますが、「自慢」は自分の事物を他人に見せびらかしたり得意げにしたりすることを意味します。
「マウントを取る」という場合は、相手よりも自分が上位であることを相手に認めさせたいという気持ちがありますが、単に「自慢」する場合は、相手よりも自分が優れていることを誇示するような意味合いはありません。
似ている言葉ですがニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「マウントを取る」は英語で『one up』
マウントを取るは英語の『one up』に言い換えることができます。
英語の『one up』には
- より一歩先んじる
- 出し抜く
という意味があります。
「マウントを取る」の対義語・反対語は『下手に出る』
マウントを取るの対義語は、『下手に出る』になります。
下手に出るには
- 相手に対してへりくだった態度で接する
などの意味があり、相手に対してへりくだった態度で接することを表す際に用いられます。
僕が下手に出ることで、場が丸く収まるならそれでいい。
自分が上位であるということを相手に理解させるために、自らの境遇や立場を誇示することという意味の「マウントを取る」に対して、相手に対してへりくだった態度で接するという意味の「下手に出る」は、反対の意味の言葉として使うことができます。