『仲を取り持つ』には『双方の間に入って世話すること』という意味があります。
「何となくの意味しか知らない」「使い方が合っているか分からないまま言っていた」という人もいるのではないでしょうか。
言葉の意味や使い方を正しく理解することで、自分の思いや気持ちを簡単に表現することができたり、コミュニケーションの質を高めることができます。
この記事では『仲を取り持つ』の意味や使い方を例文などで、分かりやすく紹介していきます。
仲を取り持つの意味は『双方の間に入って世話すること』
「仲を取り持つ」の「仲」には、「人と人との間に立ってとりつぐこと・なかだち」という意味があり、「取り持つ」には、「2人の間に立って事が上手くいくよう世話をする・仲立ちをする」という意味があります。
その2つから「仲を取り持つ」は、「人と人の間柄が良好な関係となるよう、双方の間に入って世話すること」という意味になります。
『仲を取り持つ』には
- 双方の間に入って世話すること
- 仲立ちをすること
などの意味があります。
仲を取り持つの正しい使い方を例文で紹介!
『仲を取り持つ』は、双方の関係を良好にするという表現で使われる言葉です。
例文を見て、正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
けんかの仲裁に入ってもらい、仲を取り持ってもらった。
例文②
今回の企画の為に、A社とB社の仲を取り持つ必要がある。
例文③
2人の間の仲を取り持つ事で、良好な関係を築いていきたい。
例文④
私の友達との仲を取り持って欲しいと、彼にお願いされた。
例文⑤
2人の仲を取り持つために、様々な企画を提案した。
【注意点】
「仲を取り持つ」は、「良好な関係を築くこと」を意味しているので、「マイナスな関係にする為・今の関係を悪化させる為」に使う用語ではありません。
「仲の悪い2人の仲を取り持って、さらに関係を悪化させる」などマイナスに働く時は使用しません。
仲を取り持つの類義語・言い換え5選
『仲を取り持つ』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
- 口利き
- 斡旋する
- 仲介する
- 間に入る
- 紹介する
類義語①口利きの意味
1 間に立って紹介や世話をすること。また、その人。「友人の―で就職先が決まる」
2 交渉や談判などのうまい人。紛争の仲裁などに幅を利かせている人。
3 弁舌が巧みなこと。また、その人。口巧者 (くちごうしゃ) 。
4 話しぶり。口のきき方。
引用:goo辞書
先輩に、今回のアルバイト先の口利きをお願いした。
類義語②斡旋するの意味
[名](スル)《「斡」は、まわす意》
1 間に入って双方をうまく取り持つこと。周旋。「職を―する」
2 労働関係調整法による労働争議の解決方法の一。労働委員会が指名した斡旋員が労使間を取りなして、争議の解決を図ること。
3 行政法上、公益事業用地の取得をめぐる当事者間の紛争を解決するために行われる手続き。→仲裁 →調停
引用:goo辞書
類義語③仲介するの意味
[名](スル)
1 当事者双方の間に立って便宜を図り事をまとめること。なかだち。「土地の売買を―する」「―手数料」
2 第三者が紛争当事者の間に立って、紛争の解決に努めること。国際法上では「居中調停」という。
引用:goo辞書
売主と買主との仲介に入って、売買をスムーズに行う。
類義語④間に入るの意味
両方の中間に立つ。対立する両者の中に入る。また、両者の取り持ちをする。
引用:コトバンク
類義語⑤紹介するの意味
[名](スル)
1 未知の人どうしの間に入って引き合わせること。仲立ち。「知人の―で就職する」
2 知られていない物事を世間に広く教え知らせること。「雑誌で―された店」「日本文化を海外に―する」
引用:goo辞書
明日、彼に両親を紹介する事になりました。
仲を取り持つは英語で『mediate』
仲を取り持つは英語の『mediate』で、表現することができます。
mediateの意味
1自中間に位置する,介在する
2他〈伝言・贈り物などを〉伝える,取り次ぐ
3他〈協定・講和などを〉(仲介・調停して)成立[実現,達成]させる,〈論争・争議などを〉調停[仲裁]する;自(紛争などの)調停をする≪in≫,(…を)仲裁する≪between≫
4他〔通例受身形で〕…に影響する
引用:goo辞書
She asked me to mediate with him.
(彼女に頼まれて彼との仲を取り持つよう頼まれた)
仲を取り持つの対義語・反対語は『離間する』
仲を取り持つの対義語は、『離間する』になります。
離間には
- 仲たがいをさせること
- 互いの仲を裂くこと
などの意味があり、関係を悪くする時に用いられます。
「仲を取り持つ」には、「良好な関係を築くこと」を意味していますが、対義語の「離間する」には、相手との関係を「仲を悪くさせる・悪化させる」の意味があります。