「明文化」という言葉には、「はっきりと文書で書き示すこと」という意味があります。
決定したことなどを文書で残しておく際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「明文化」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
明文化の意味は『はっきりと文書で書き示すこと』
明文化の読み方は「めいぶんか」です。
語源は、明確に文書として書き表すことを意味する「明文」に、接尾語の「化」を付けたことからきています。
『明文化』には
- 決まりごとを文書に書き示すこと
- 条文に明らかに規定すること
などの意味があります。
「明文化」の正しい使い方を例文で紹介!
「明文化」は、決まりや規則を文書にする際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
明文化せず口約束で済ませると、あとでトラブルになるよ。
例文②
規則を明文化したので、掲示板に貼っておいてください。
例文③
作業手順を明文化した方がいいですね。
例文④
電話だと聞き間違いがあるかもしれないので、明文化してメールを送って。
例文⑤
はっきり明文化されているので、聞いてないでは済まされない。
【明文化を使う時の注意点】
口頭で伝えるだけでは心許ない決まりや規則を文書にすることを「明文化」と言います。
「明文化」の類義語・言い換え3選
『明文化』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 書き起こす
- 文章化
- 成文化
類義語①書き起こすの意味
アイデアを書き起こしてまとめてみよう。
類義語②文章化の意味
名詞「文章」に、接尾辞「化」がついたもの。
引用:weblio辞書
この音声データを文章化してください。
類義語③成文化の意味
[名](スル)慣習として人々が了解している事柄や新たにきめられた事柄を文章として書き表すこと。「規約に―されている」
引用:goo辞書
制定されたルールは原則として成分化されるべきである。
「明文化」と「明確化」の違いは?
「明文化」と「明確化」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「明文化」にははっきり文書で書き示すことという意味がありますが、
それに対し「明確化」には、はっきりさせることという意味があります。
意味を見てもわかるように、「明文化」は文書に書き示す必要がありますが、「明確化」ははっきりとさせていれば必ずしも文書に書き示す必要はありません。
「明文化」は英語で『stipulation』
明文化は英語の『stipulation』に言い換えることができます。
英語の『stipulation』には
- 前提条件
- 規定化
という意味があります。
「明文化」の対義語・反対語は『不文律』
明文化の対義語は、『不文律』になります。
不文律には
- 文章の形をとっていない決まり
- 暗黙の了解
などの意味があり、口には出さないが守るべき決まりがある時に用いられます。
我が社には上司より先に出社するという不文律がある。
はっきりと文章で表すことを明文化、文章化されていないが守るべき決まりを不文律と言います。