「なあなあ」という言葉には、「相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませること」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「なあなあ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「なあなあ」の意味は『相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませること』
なあなあの漢字表記はありません。
「なあなあ」は、歌舞伎で使われていたことが語源となっています。
歌舞伎で、1人が相手に「なあ」と呼びかけ、相手も「なあ」と返事をすることが言葉の由来と言われています。
この時の、表情や仕草だけで意図を汲み取る様子から「なあなあ」という言葉ができました。
『なあなあ』には
- 相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませること
などの意味があります。
「なあなあ」の正しい使い方を例文で紹介!
「なあなあ」は、相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
なあなあにせず、分からないことや困ったことはすぐに報告するように。
例文②
家族経営は、なあなあになりやすいから注意が必要です。
例文③
私は、なあなあの空気が嫌いです。
例文④
このチームは、部長が変わってからなあなあの雰囲気になった。
例文⑤
彼女とは、なあなあの関係が続いているが、これって付き合っているのかな…?
【なあなあを使う時の注意点】
「なあなあ」は、どちらかというとネガティブな印象のある言葉です。
人間関係を表す際やビジネスシーンなど、さまざまな場面で使われますので、意味を正しく理解しておきましょう。
「なあなあ」の類義語・言い換え3選
『なあなあ』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- おざなり
- 馴れ合い
- 適当
類義語①おざなりの意味
いいかげんに物事をすませること。その場だけの間に合わせ。また、そのさま。
引用:goo辞書
忙しくても、お客様に対しておざなりな対応はやめてください。
類義語②馴れ合いの意味
ひそかに通じ合い、ぐるになって事を運ぶこと。
引用:goo辞書
馴れ合いの関係に疲れた。
類義語③適当の意味
やり方などが、いいかげんであること。また、そのさま。悪い意味で用いられる。
引用:goo辞書
適当に仕事をしていたら、重大なミスを犯してしまった…。
「なあなあ」と「慣れ合い」の違いは?
「なあなあ」と「慣れ合い」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「なあなあ」には相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませることという意味がありますが、
それに対し「慣れ合い」には、「馴れ合い」の漢字表記間違いで、「馴れ合い」はひそかに通じ合い、ぐるになって事を運ぶことという意味があります。
どちらも親しい間柄であることから、明確な計画や確認なしに物事を決めたり進めたりすることを表しす言葉です。
また、「なあなあ」に比べて「馴れ合い」の方が一般的に使われる表現です。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「なあなあ」は英語で『collusion』
なあなあは英語の『collusion』に言い換えることができます。
英語の『collusion』には
- なれ合い
- 共謀
などという意味があります。
「なあなあ」の対義語・反対語は『真剣』
なあなあの対義語は、『真剣』になります。
真剣には
- まじめに物事に対するさま
- 本気で物事に取り組むさま
などの意味があり、まじめに物事に取り組む様子を表す際に用いられます。
この業務は危険が伴います。真剣に取り組んでください。
相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませることという意味の「なあなあ」に対して、真面目に物事に対するさまという意味の「真剣」は、反対の意味の言葉として使うことができます。