「二者択一」という言葉には、「二つの事柄の、どちらか一方を選ぶこと」という意味があります。
何かを選ぶ際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「二者択一」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「二者択一」の意味は『二つの事柄の、どちらか一方を選ぶこと』
二者択一の読み方は「にしゃたくいつ」です。
中国語にも「二者択一」という言葉があり、宋の時代から使われているとされています。
2つの事柄を表す「二者」と、どれか1つを選ぶことを意味する「択一」が組み合わされた言葉です。
『二者択一』には
- 二つの事柄の、どちらか一方を選ぶこと
- 二つの選択肢のうちの一方を選ぶこと
などの意味があります。
「二者択一」の正しい使い方を例文で紹介！
「二者択一」は、二つの選択肢のうちの一方を選ぶことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼氏には結婚するか別れるかの二者択一を迫ろうと思う。
例文②
B男食後のデザートをアイスにするかケーキにするかの二者択一で悩んでいる。
例文③
C子転勤する夫について行くために私が退職するか、夫だけ単身赴任をするか二者択一だ。
例文④
B子家の近くの大学に進むか、都内の短大に進むか二者択一を迫られている。
例文⑤
C男マーク式のテストでは、答えを二者択一まで絞ることができるが、そこから外してしまうことが多い。
【二者択一を使う時の注意点】
「二者択一」に似ている言葉で、「三者択一」「四者択一」があります。
- 「三者択一」・・・3つのうちから1つを選ぶと言う意味
- 「四者択一」・・・4つのうちから1つを選ぶという意味
こちらは、「二者択一」から派生して使われるようになった造語で、正式な日本語ではないので注意しましょう。
「二者択一」の類義語・言い換え5選
『二者択一』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 二者選一
- 二択
- 取捨選択
- 二つに一つ
- 苦渋の決断
類義語①二者選一の意味
「二者択一」に同じ。
引用：goo辞書
B子窓掃除を今日するか明日するか、二者選一だ。
類義語②二択の意味
選択肢が二つあること。また、その二つのうち、どちらか一つを選ぶこと。
引用：goo辞書
A子夕飯のメニューを、ハンバーグか餃子の二択で迷っています。
類義語③取捨選択の意味
悪いもの、不必要なものを捨てて、よいもの、必要なものを選び取ること。取るべきものと捨てるべきものとを選択する意から。
引用：goo辞書
B男そろそろ携帯の容量がいっぱいになってしまうので、データを取捨選択しないといけない。
類義語④二つに一つの意味
二つのうち、どちらか一つ。
引用：goo辞書
B子終電を逃してしまったので、始発が動くのを待つか、タクシーで帰るか二つに一つだ。
類義語⑤苦渋の決断の意味
苦しくつらい思いをして決定すること。
引用：Weblio辞書
C男物価があがり、値上げをするかどうか苦渋の決断を迫られています。
「二者択一」と「取捨選択」の違いは？
「二者択一」と「取捨選択」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「二者択一」には二つの事柄の、どちらか一方を選ぶことという意味がありますが、
それに対し「取捨選択」には、悪いもの、不必要なものを捨てて、よいもの、必要なものを選び取ることという意味があります。
「二者択一」は、2つの中から1つを選ぶという意味で選択肢に選ぶ数にも制限がありますが、「取捨選択」は複数の選択肢から必要なもののみを選ぶという意味で、その数は問われません。
どちらも何かを選ぶという意味で使われる言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「二者択一」は英語で『alternative』
二者択一は英語の『alternative』に言い換えることができます。
英語の『alternative』には
- 二者択一の
- (二つのうち)どちらかを選ぶべき
などという意味があります。
「二者択一」の対義語・反対語は『一択』
没交渉の対義語は、『一択』になります。
一択には
- 問いに対する答えが一つだけであること
- ほかに手段がないこと
などの意味があり、選ぶ余地がなく、答えや手段が1つだけであることを表す際に用いられます。
B男このあたりでお昼ご飯を食べるなら、あのラーメン屋一択です。
二つの選択肢のうちの一方を選ぶことという意味のある「二者択一」に対して、選ぶ余地がなく、その1つしか選べないことを表す「一択」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
