IT業界などでよく使われている『オブジェクト』には、『目的』『物体』という意味があります。
情報技術が発展し、社会のデジタル化が進む中で、IT用語に関する知識が求められる仕事も増えています。
言葉の意味を理解することで、自分自身のスキルアップや自己成長にも繋がるでしょう。
この記事では『オブジェクト』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
オブジェクトの意味は7パターン
オブジェクト は、
1.(知覚できる)物,物体.
2.〔動作・感情などの〕対象 〔of,for〕.
3.目的,目標.
4.《英口語》 おかしな[みじめな,へんてこな,みっともない]もの[人].
5.【文法】 目的語.
6.【哲学】 対象,客観,客体 (⇔subject).
7.〔…に〕反対する,異議[不服]を唱える,抗議する 〔against,about,to〕
オブジェクトは英語で『object』と表記され
- 見たり、触ったり知覚できる物や物体
- 動作や感情の対象
- 目的、目標
- おかしな、みじめな
- 文法の目的語
- 客観、客体
- ~に反対する
などの意味があります。
カタカナ語のオブジェクトは『object』が語源となっており、各分野ごとに少しずつ違う使われ方をしていますので、詳しく見ていきましょう。
IT業界・パソコンのオブジェクトの意味は2つ
IT業界で使われるオブジェクトには、2つ意味があります。
オブジェクトの意味①『データ(属性)と機能(手続き)をひとかたまりにした実体のこと』
Microsoft Officeのアプリケーションでは、文書に挿入できる図表やワードアートなどがオブジェクトと呼ばれている。しかしIT用語としてオブジェクトと言った場合には、オブジェクト指向、とりわけオブジェクト指向プログラミングについて言及されていることがほとんどである。
オブジェクト指向プログラミングにおけるオブジェクトとは、データ(属性)と機能(手続き)をひとかたまりにした実体のことである。オブジェクトは、集合としての実体である「クラス」と、個としての実体である「インスタンス」という形で捉えることができる。
引用:IT用語辞典バイナリ
『オブジェクト』には
・オブジェクト指向プログラミングでは、データ(属性)と機能(手続き)をひとかたまりにした実体のこと
などの意味があります。
プログラミングを学ぶ上で、オブジェクトの概念を理解する。
オブジェクトの意味②『コンピュータ上で操作対象となる何らかの実体のこと』
オブジェクトとは、物、物体、目標物、対象、目的語、客体、などの意味を持つ英単語。
コンピュータ上で操作や処理の対象となる何らかの実体のことをオブジェクトという。例えば、操作画面上でアイコンなどの形で表示されるデータ集合や操作要素、図形描画ソフトで画面上に配置した個々の図形、3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)で空間に配置した立体などが該当する。
『オブジェクト』には
・Windowsのアイコン、ウインドウ、ツールバーなどのパソコン画面上の操作対象のこと
などの意味があります。
画像の挿入をするのに、オブジェクトの選択ボタンを押す。
IT業界のオブジェクトの関連用語6選
『オブジェクト』のIT関連用語を6つご紹介します。
意味をしっかりと理解し、シーンに合わせて使い分けていきましょう。
IT関連用語①オブジェクト指向『ソフトウエア開発で使われる考え方の一種』
オブジェクト指向とは、主にソフトウェア開発における考え方の一種で、プログラムを、処理の手順(手続き)ではなく、処理対象(オブジェクト)に着目して記述していく考え方のことである。
オブジェクト指向は、1970年代のオブジェクト指向プログラミング言語の誕生とともに始まった。それまで一般的であった手続き型プログラミングに比べて、オブジェクト指向は、プログラムの部品化やメンテナンスが容易なことから、大規模システム開発をはじめとして標準的なソフトウェア開発の手法として普及していった。
引用:IT用語辞典バイナリ
IT関連用語②オブジェクト指向グラフィックス『画像を作る際、基本的な図形を基に作成する方法のこと』
オブジェクト指向グラフィックスとは、画像の描画について、直線や曲線、円形などの、基本的な図形を基にして作成する方法のことである。
図形を一個の対象(オブジェクト)として扱うため、転回や移動といった加工が容易になる。
引用:IT関連用語辞典バイナリ
オブジェクトグラフィックスで図形加工をする。
IT関連用語③オブジェクトプログラム『機械語で書かれたプログラムのこと』
機械語で書かれたプログラム。コンピュータの機能を利用する場合,比較的人間に理解しやすい記号や代数表現を用いたプログラム言語 (フォートラン,コボルなど) でまず利用目的を盛込んだプログラムを書く。これをソースプログラムというが,これをさらにプロセッサ (アセンブラ,コンパイラなど) を通じて機械語に変換し,そのままコンピュータがデータ処理できるようにする。この機械語の状態に変換されたプログラムまたは機械語で書かれたプログラムをオブジェクトプログラムという。
引用:コトバンク
IT関連用語④オブジェクトモジュール『コンピュータのプログラムが変換されて機械語になったもの』
コンピュータのプログラムがコンパイラやアセンブラで翻訳されて機械語になったものをいう。多くの場合,意味のある部分的プログラムが,機械語の形で,ユーザープログラムの中に組込まれるようなモジュールの形で記憶されている場合をさす。
引用:コトバンク
IT関連用語⑤オブジェクトファイル『オブジェクトコードで構成されたファイル』
オブジェクトファイルとは、オブジェクトコード(機械語による命令とデータ)で構成されたファイルのことである。
引用:IT用語辞典バイナリ
IT関連用語⑥オブジェクトファイル『別のアプリケーションで作成のファイルコピーを自分のファイルに取り込んだデータ』
埋め込みオブジェクトとは、別のアプリケーションで作成されたファイルのコピーを、自分のファイルの中に取り込んだデータのことである。
埋め込みオブジェクトは、元のファイルが変更されても反映されないが、元のデータを作成したアプリケーションを呼び出して編集することが可能である。
埋め込みオブジェクトの例としては、Wordの文書ファイルにExcelで作成したグラフを埋め込んだものが挙げられる。
今作業中のワークシートに、埋め込みオブジェクトでグラフを挿入する。
オブジェクトの類義語4選
『オブジェクト』の類義語は4つあります。
①物体
②目的
③対象
④客観
類義語①物体の意味
空間的な大きさ・形をもつときの物質。
引用:goo辞書
あの怪しい物体はなんだろう。
類義語②目的の意味
- 実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。「当初の―を達成する」「―にかなう」「旅行の―」
- 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為を規定し、方向づけるもの。
引用:goo辞書
類義語③対象の意味
- 行為の目標となるもの。めあて。「幼児を―とする絵本」「調査の―」
- 哲学で、主観・意識に対してあり、その認識や意志などの作用が向けられるもの。
引用:goo辞書
この本は小学生を対象としているようだ。
類義語④客観の意味
- 観察・認識などの精神活動の対象となるもの。かっかん。⇔主観。
- 主観から独立して存在する外界の事物。客体。かっかん。⇔主観。
- 当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。また、その考え。かっかん。
- 「つくづく自分自身を―しなければならなくなる」〈梶井・瀬山の話〉
引用:goo辞書
オブジェクトの対義語・反対語はない
オブジェクトの対義語は、日本語・英語ともにありません。