「温故知新」という言葉には、「過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくこと」という意味があります。
座右の銘などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「温故知新」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「温故知新」の意味は『過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくこと』
温故知新の読み方は「おんこちしん」です。
語源は、孔子の教えをまとめたものである『論語』です。
論語の中に「温故而知新 可以為師矣」という教えがあり、こちらの現代語訳が温故知新の由来とされています。
「古くから伝わる教えを学び、新しい知識を得ること。そうすると、師になれる」という訳から「温故知新」という言葉ができたと言われています。
『温故知新』には
- 過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくこと
という意味があります。
「温故知新」の正しい使い方を例文で紹介!
「温故知新」は、過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
温故知新の精神を忘れずに邁進していきたい。
例文②
温故知新の考えは、新しいものを作る際に大切だ。
例文③
座右の銘は、温故知新です。
例文④
歴史を学ぶことは、温故知新のために大切だ。
【温故知新を使う時の注意点】
「温故知新」の「故」は、「古」と間違えやすいため、記述の際や変換時には気をつけましょう。
「温故知新」の類義語・言い換えは「覧古考新」
『温故知新』の類義語や言い換えの言葉は「覧古考新」です。
類義語を知り、同じ意味を持つ言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
- 覧古考新(らんここうしん)
類義語①覧古考新(らんここうしん)の意味
古い事柄を顧みて、新しい問題を考察すること。
引用:goo辞書
覧古考新のため、私たちは歴史を学びます。
「温故知新」と「守破離」の違いは?
「温故知新」と「守破離」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「温故知新」には過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくことという意味がありますが、
それに対し「守破離」には、剣道や茶道などで、修業における段階を示したものという意味があります。
「温故知新」は過去の出来事から学び、新しい知見を得ることを表しますが、「守破離」は習い事などをする際の心構えを表しています。
意味が全く異なる言葉ですので、しっかりと理解して使うようにしましょう。
「温故知新」は英語で『visiting old learn new』
温故知新は英語の『visiting old learn new』に言い換えることができます。
英語の『visiting old learn new』には
- 温故知新
という意味があります。
「温故知新」の対義語・反対語は『前車の轍を踏む』
温故知新の対義語は、『前車の轍を踏む』になります。
前車の轍を踏むには
- 前に行った車のわだちを、あとの車が踏んで行く
- 前の人と同じような失敗をあとの人が繰り返すことにいう
- 前轍 を踏む
などの意味があり、前の人と同じような失敗をあとの人が繰り返すことを表す際に用いられます。
前車の轍を踏むことだけは避けたい。
過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくことを表す「温故知新」に対して、
前の人と同じような失敗をあとの人が繰り返すことという意味の「前車の轍を踏む」は、反対の意味の言葉として使うことができます。